ステージ25 旅立ちは必然に
エーと、なんでこうなったんだっけ?
セーブしてゲーム機の電源切ろう
としたら突然画面が光って
・・・・・・・・・・・・・・・・・
何で僕グレイブ持ってるの?
何で部屋着じゃなくて
学ラン来てるの?
気に入ってたけど
何で草原の真っただ中にいるの?
混乱した僕はひたすら走った
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何かよく分からない岩山
目の前に肩乗りサイズのドラゴンみたいな
生き物が一匹
僕は咄嗟に身構えた
僕はいわゆる苛められっ子
だった
小五の時に時兄にあって
薙刀の使い方や
心構えをを教わらなかったら
いまだに続いていただろう
だから悪意には敏感・・・・
アレ?
このドラゴン?、
敵意とか殺意とかが無い
何というか、興味?
そんなのを感じる
背負ってる赤い
リュックサックの中身を確認する
このドラゴン?の興味を
引きそうな物は入ってたっけ?
干肉(お腹を満たすアイテム、そこそこ美味しい)と
サワーナッツ(酸っぱいナッツ、お腹を満たすアイテム)と
ヒールベリー(HPを回復させるアイテム、爽やかな甘さ)
後薬草と毒消し薬草
全部レフィリアでどこでも売ってる物
え?、レフィリア
じゃあ、ここ・・・・[伝説]の世界?
何となく合点は行くけど
ちょっと待って、もしかして時兄も
この世界に居るんじゃ?
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改めて目の前のドラゴンを見る
前足が翼になっている
ワイバーン型
色はスカイブルーで
皮膚の表面は羽毛っぽいので
覆われている
そして牙が無い
どことなく鳥っぽい
試しにサワーナッツを放ってみる
器用に口でキャッチして食べた
今度はヒールベリーを放ってみる
これも食べ、嬉しそうに鳴いた
「キュルーーーー」
子犬や子猫を思わせる
可愛らしい声だ
ヒールベリーが欲しかったのかな?
突如ドラゴンが僕の肩に止まった
甘えるように擦り寄ってくる
え?、なつかれた?
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そういえば時兄から聞いたことがある
たまにモンスターが襲いかかってこずに
興味を持って近づくことがあり
そのモンスターの好物を与えると
そのモンスターをテイム出来るらしい
他にも互角に渡り合ったりすると
モンスターの方が敬意を示して
お共になったりするらしい
今回の事はそういうことみたいだ
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「行こうか、シエル」
「キュル」
僕はそのドラゴンをシエルと名付けた
フランス語で空を意味する
さあ、
いざ、冒険へ
グレイブは西洋版の薙刀というべき武器で
形も使い方も薙刀とそう変わりません
ゲームをやらない人のために
新たに追加したキャラクター
のジャック君ですが
ほかのメンバーと合流する予定は
今のところありません
もうしばらくダラダラと旅をさせる
予定です