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ライ麦畑の少女

作者: 森 go太
掲載日:2026/04/13

今夜はなんだか少し、気分が悪い。

また自分を責め立てて、破壊したくなっている自分に気付く。

僕はゆっくりとその事実を飲み込んで、客観的に受け入れて、落ち着いて思考を停止する。

自分に期待するな。

過去の幸せに縋るな。

そう言い聞かせる。

そうすると、少し落ち着いた。

僕の脳内にはバラバラの文字がいくつも飛び交っていて、小説を書けと本能に呼びかけている。

ふと、ライ麦畑の映像が頭に浮かんで、その真ん中に佇んでいる麦わら帽子の少女の姿に手を伸ばすと、消えてしまいそうで、僕は眺めることしかできなかった。

今は落ち着いて、無理をせず、無難に過ごしていた方が良い。

こういう場合の対処法を過去の経験から学んでいると、ありがたい。

死にたいと本気で思っていた頃を思い出す。

そこまで行く過程を振り返って、そのルートを歩かないように、思考を切り替えると、対処できる。

人間は、こうやって学びながら、生きていくのだろう。

あー、遊びたい。

楽しいところに行きたい。

また心の底から笑える日は、いつになるのだろう。

無邪気なあの頃にはもう戻れない。

強制的にそれを受け入れていく。

人生とは残酷だ。

だけどそれでも、ちょっとだけ美しいから、困る。

ライ麦畑の少女が、艶やかな黒髪を春風に靡かせながら、振り向いて僕に微笑みかけてくれた。

その姿は息を呑むほどに綺麗で、

僕をまた世界に繋ぎ止める。

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