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メイズ・ラビリンス  作者: サッソウ
SEASON2
11/13

第十章 ルーズ&マーク ~2年前の事件~

 マーク警部とルーズ名探偵がコンビで一時期事件を解決へと導いたときもあった。それは、今から二年前に遡る。その前に、事件のあった年を簡単に整理しておく。


4年前

 名誉にかかわる事件

3年前

 チャルロットからマークに改名・ビルからマックスに改名

2年前

 ルーズ&マークの事件

1年前

 ディロ家での事件・汚名返上事件(SEASON1)

現在

 リニアモーターカーハッキング事件・辞職騒動・コンビニ前の事件


 2年前の事件は多くの人を一瞬で恐怖のどん底に落とした。しかも、あの名探偵は、活動できる状態ではなかった。また、マークが巡査から警部補そして警部に昇格した事件でもある。


 2年前―――

 ドーン!

 爆発音が響く。しかも、一発ではない。大手企業のデパート"シェスティー"の入口が崩壊していく。すぐにその情報は世界中へと飛んだ。この事件を担当したのは、この地域が管轄の(当時)ソール警察署、(現)レイディアン警察署。

「事件は、今も尚、進行している。モリニー巡査、マーク巡査、ポリスン巡査は現場へ急行してくれ」

 当時のバスロー・ノックス警部が指示を出した。ちなみに、モリニー巡査は、現在警視正を務めている。また、この数週間前にポリスンは警視庁から派遣された。現場は、瓦礫の山が入り口を塞いでいた。さらに、7階ぐらいだろうか炎が出ている。それを消防隊が必死に消火しようとする。

「警部、我々に指示を」

 マーク巡査が言うと、

「去年、一人で勝手な行動をしたお前に、指示は出さない!」

 と、バスロー警部が言う。

「モリニー巡査は、ポリスン巡査を連れて調査の仕方を教えながら中に入れそうなころを探せ!」

 マーク巡査は、仕方なく、ただ立っているだけだった。


 ただ立っているだけのマークのもとに、

「マークさんですか?」

 誰か知らないが、マークに声をかける。

「ああ」

「そうですか。私は、ルーズ・ハドレットと言います」

 バツイチのルーズだ。この頃は、まだジェネリー・ディロと結婚していない。

「ルーズって、マックスの親友の?」

「はい。ところで、なぜ突っ立っていらっしゃるんですか?」

「いや、私に警部が指示を出してくれないからだ」

「なるほど。よかったら、ご一緒に事件解決しませんか?」

「しかし、警部の指示には絶対服従……」

「一度、背いてるじゃありませんか」

 黙り込んだマーク巡査。

「失敗すれば、僕が責任をとります」

 と、ルーズは言う。

「いいや、私の意志で動く。次に失敗すれば、降格どころではない。覚悟はできている」

 ルーズとマークは一緒に行動を始めた。

 建物の入り口は、簡単に見つけられた。なぜなら、ポリスン巡査らが強行突していたのを見たからだ。そこを何度も行き来するタンカー。中は、暗く、懐中電が欲しいところだ。奥に進むにつれ、瓦礫の山がたくさんあり、道という道がない。そんななか、マークが階段を見つけた。二人とも、全く喋らず、互いに指で示してる。階段は途中で切れていた。しかし、二人とも戻ろうとはしなかった。

「行き止まりか」

 その時、爆発が!

「爆破か!?」

 慌てるが、そのおかげといっては、なんだが、瓦礫で上へと上る道階段ができた。

 どれぐらい上っただろうか、話し声が漏れる階に着いた。話し声はどうやら、誤動した防火シャッターの奥だろう。

「どうやったら破れるかな?」

「防火シャッターは、結構強力だぞ。ルーズ、どうする気だ?」

 マークが問うと、

「こんな時に、機械の強い人がいれば……」

「いるぞ。機械に強いヤツなら」

「本当ですか?」

 マークは携帯電話であの人に電話した。

「おい、今大丈夫か? ───ああ、そうだ。だから、至急こっちの方へ来てくれ。───そこの階段だ。────よろし

く頼む」


 数分すると、ニック鑑識が来た。機械に強かったニックだが、待機させられていた。鑑識の出る幕ではないと…。

「お呼びでしょうか?」

「誤作動した防火シャッターを開けることは出来るか?」

「システムが生きていれば、動くかも知れませんが…」

 苦戦したようで、時間がかかったが、防火シャッターがあがるようになった。だが、変形しているようで、途中までしかあがなかった。中には、老若男女、計十数名がいた。その中に、

「来るな!」

 マークらが入ろうとした途端に声がした。

「来ると、ここをもう一発爆破してやる!」

 この事件の犯人らしき人物がいた。

「ちょっと待て。私達は警察のものではない。君らを救出に来たものでもない。単なる散歩だ」

 と、ルーズ。

「散歩な分けないだろが! 嘘をつくな! 警察だろ!?」

「確かに、私は刑事だ。しかし、警部の命令に従っていないため、もうじき辞めさられるだろう」

 と、マーク。

「嘘をつくな!」

「この人は嘘をついていない。俺は探偵だし、逮捕はできない」

「……いいか、よく聞け。今から質問をする。答えなければ、こうだ!」

 爆破音がした。遠隔操作だとこの時分かった。

「一問目、何しに来た!?」

「散歩だ」

「嘘をつくな!」

 また、爆破音がした。

「迂闊に行動できないな」

「探りにくいですね」


     *


 控え室。

「あれ? マーク警部。警部もこんなのに出るんですね」

 マックスが扉を開け、入る。

「こんなのって、お前も一緒じゃないか」

「まぁ、そうですね。ゼロ、こんな番組のために来るんでしょうか?」

「知らんな。でも、私らは今や有名人だ。それに、あいつのことだから、映りにるんじゃないか?」

「ノックしても、返事がなかったんですが、何か考え事でもしていたんですか?」

 マックスはテーブルの上に用意された洋菓子を一口。

「2年前の事件をちょっと思い出してな……」

「世間で言う、ルーズ&マーク事件ですか? 事件の内容は、新聞とかで読みましたれど……」

「あの犯人には、苦戦した。当時の警部に、手錠も銃も証明できるものも剥奪されていたからな…」

 マーク警部が話そうとしたとき、

「もうすぐ本番が始まりますので、準備をお願いします」

 ディレクターがドアを開けて言い、慌ただしく閉めて行った。

「忙しそうですね」

 本番が始まる前にと、手短に話した。

「次々に爆発させることから、犯人は自殺を図ろうとしているのでは、と予想した。──」


     *


 どうやら、警部らも嗅ぎ付けたらしく、階段から足音が聞こえる。

「どうやら、犯人さん、警察が来たみたいだよ」

「黙れ、来るな、近寄るな!」

 また爆発音がした。しかも、順々に音が大きくなり、近づいてくる。

「こんな時に、麻酔銃とかが、あればいいのですがね」

 ある人気番組を想像しながら言った、ルーズ。

「プロカインならありますよ」

 ポリスン巡査だ。警部よりも早くご到着。

「プロカインって、麻酔じゃないか!?」

「でも、塩酸に反応していまして…」

「塩酸プロカインなら、話は別だな。過敏な患者とかだと、急速な静脈注射により痙攣を起こし、死ぬことがあるほどの劇薬だからな」

 と、マーク。この時の選択肢は、少なくとも、3つだった。犯人を殺してでも多くの人を守るか爆発されて続けてでも犯人を説得するか、手荒くなるが警部に任せるか……。

「犯人さんよ。今、大人しくこっちに来るなら、話を聞いてやろう」

「五月蠅い! 俺は、この人生に飽きたんだ!」

 爆発音がさっきより数倍大きかった。

「次はここが飛ぶ」

 犯人は笑いが止まらなくなった。

「どうする……、この部屋に私らと犯人、一般客十数名がまだ……」

 すると、マーク達の後からバスロー警部が現れ

「確かに、ここを爆破すれば、あなたは死ぬことができるでしょう。しかし、無線で爆破させることが仇となりましたね」

「来るな!」

 犯人は爆破スイッチを押した! だが、爆破しなかった…


     *


「妨害電波ですか?」

 と、マックスが言った。

「あぁ、突入する直前に、ニックに私は指示をした。だが、妨害電波の指示は、ポリスンがしたがな……」

「つまり、警部はニックさんに、想定して動けと指示をして、後から上ってきたポリスンが突入する前に、合図を送り、ニックに指示したということですか?」

 マックスが問うと、

「まぁ、そんなモノかな」

 その後、ドアがノックされ、

「まもなく本番が始まりますので、スタジオに来てください」

 と、ディレクターが言った。

「今度は、4年前の事件を解決しましょう」

 マックス探偵は退室した。

 果たして、スタジオに怪盗ゼロは来るのだろうか…


To be continued…


『メイズ・ラビリンス』は、時間経過が早い作品でもありましたね。話数が少ないのに、全体を通すと何年か経過してますので。

登場人物の名前、全然憶えて無いキャラもいて、読み返すまでいろいろと曖昧でした。

次回、SEASON2の最終回です。

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