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人間観察  作者: はやてぃぬす
1/1

観賞する者を観賞する

毎日同じ光景。

だけど、少しずつ変化してる。

そんな変化を見ている者たちのお話。

今日も同じ景色を見ている。日が出たら生きるために活動する。それがもう何日も続いている。今日も特に変わったことはない。強いて言えば少し暖かくなったということだ。





ねぇ、フィカ!あの女の人可愛くない?


街にいる女性を見ている。





そうだな…ははは。


こいつはサンス。よく言えば元気だがうるさくて仕方がない。特に昼は手がつけられないほどだ。





もうこんな時間だわ!健太、急ぎなさい。





はーい。


そういうと急いで服を着替えてやってきた。





いってらっしゃい!






返事もせずに行ってしまった。


それにしても今日もやたらと荷物が多いな。





少しして父親が


行ってくる。と、低い声で言った。





はーい!気をつけて。





静かになったかと思うとさっきまで食べていた黄色と白い色をした食べ物をまた食べ始めた。茶色い香ばしい匂いがするものもある。食べてみたいな。


食事を終えるとテーブルにある丸いものを水で洗い始めた。


部屋は水が流れる音とたまに甲高いカチャカチャした音が響いていた。





あんなに水を使う必要あるかしら。


本当にもったいないなぁ。





エバ、そんなこと言うなって、彼らには仕方ないだろう。





だって、私たちはもっともっと少ない水でやりくりしてるじゃない。





それな!わいもそう思うンゴ!





サンスまでそんなこと言うなよ笑


てか、そのしゃべりかたなんだよ。


ほら、仕事するぞ。今日もいい天気だ。





しばらくすると部屋が静かになった。


と、思ったら今度は電子音が聞こえてきた。


5回くらいなった。と、同時にガタゴト音を立ててなにかが動き始めた……


と、思うと細長いパイプのような機械で床を擦り始めた。これもかなり大きな音がする。





フィカ~苦しいよー!!どうにかしてよぉ。


もう死にそうだよ。。。





なに言ってるんだ、大げさだな。そんなんじゃ大きくなれないぞ。というか毎日のこだろ笑笑





サンスうるさい!





ピシャリとエバが言うとサンスはしょんぼりして黙ってしまった。











ガタゴトが止まった。女性が重そうにカゴを持ってきて太陽のある方の透明な壁を開けた。そして昨日着ていた服を吊るし始めた。風にあたり大小様々な服がなびいている。





いいなぁ。外に出たいなぁ。


サンスは遠慮したのか小さい声で言った。





年に1回いつも黒い服を着ている男性が僕達の住処を新しくしてくれる。その時ぐらいだ。とフィカは思った。





カラカラ。母親はソファーに座ると黒い細長いものを手に取りボタンを押した。


賑やかな声が部屋に響いた。カラフルな色の服を着た人が写っている。


仲間がたまに映るが喋りかけても反応はない。





あそこ行きたい~





行ってなにするのよ。









ほら、なにもないでしょ。





それでもいいの!





サンスはあそこに映るところに行きたいらしい。が、景色が変わることはない。


この部屋に来る前は仲間がたくさんいた。





突然白い不安定な景色が現れ気づいたらここにいた。


私が初めて来たとき、エバもサンスもいなかった。それに健太はまだまだ小さかった。立って歩いてもいなかったくらいだ。


大きな男性がいつも水をくれた。


彼はいつも黒い服を着て出掛ける。


健太と遊んでいるのをよく目にする。


お父さん!と健太に呼ばれているので父親なのだろう。いつもけんちゃんと呼ぶ女性が母親なのだろう。


そんな両親にいつも健太は可愛がられていた。





それからどれくらい経っただろうか。健太が黒い四角いものを背負うようになって、少ししてエバがやってきた。


エバは最初無口だった。クールな性格なのか恥ずかしがり屋なのかは分からなかった。





今日はいい天気だね。君もそう思うだろ?





…はい。





ところでさ君は名前はなんていうの?





エバー…エバーフレッシュ。





クールな感じでぴったりだな!ははは。


エバってのはどうかな?





エバ…いい、ですね。





じゃ、エバ、よろしくな!





はい!





それからすぐに打ち解けた感じでどんどん仲良くなった。





その頃から健太の友達が遊びに来るようになった。みんなとても楽しそうだ。小さな四角いものから音がする。どうやらゲームというらしい。


和人、もっかいやろうぜ。





いいよ!次は負けないぞ。笑





ははは、俺に追いつくのに10年はかかるぜ!





んなわけねーだろ、たまたまだよ。もっかいな……





和人は健太の家に何度も来た。


健太がいないときは和人の家に行ったのだろうか。とにかく仲がいい……。











ねぇ、私たちって友達?





エバが突然聞いてきた。





どうしたんだよ急に笑笑





なんか健太たち見てたら楽しそうだなって思ってさ。





そうだな。でもエバがいるから俺は楽しいぜ。つまりすっかり友達だと思ってたよ。





エバはにっこり笑った。

















それから随分経った。健太は新しいカバンを持っている。それに加えて大きなカバンも持っている。帰る時間も遅くなった。それに父親ともすっかり遊ばなくなってしまった。


最近は仲が悪いらしい。





帰ってくるといつもヘトヘトだ。父親が家にいる日も健太は忙しそうに朝から晩までどこかに出かけている。





健太最近元気ないよね。


エバが心配そうに言った。





そうだね。野球は大変だからかな。


吊るされている服に野球と書いてあった。





親とも仲悪そう。昔のようにゲームやってたときの笑顔はそこにはなかった……














健太の野球服は見始めたときよりもだいぶ使い込まれたように見える。数字も1から2にいつのまにか変わったようだ。そんなある夏の日にサンスはやってきた。





うわ、ここどこだよ、まさか、俺は異世界に転生したのか?


誰だよ!お前ら!まさか魔王の城なのか!?


離せ!!俺を解放しろ!!





お、ち、つ、い、て!





誰だ!魔王の手先か!





違うわよ。私はエバーフレッシュ。エバって呼んで。


僕はフィカ。よろしくね!ここは異世界でも魔王の城でもないよ。安心して。





よ、よくわかんないけどよ、よろしくな。





ところで君はなんていうの?


エバが尋ねると勢いよくこう言った。





俺のレベルは84、MPは25800、SPスキル86。名はサンスベリア。ここには転移してきた。サンスと呼んでくれ。





お、おう。よろしくなサンス。





よろしく。


エバは冷たくそう言った。


どうやらサンスは中二病らしい。


いい意味で健太と同い年だ。





それから寒くなり、暖かくなり、寒くなり。


随分といろいろなことを喋った。


サンスは陽気な性格だった。とても面白いやつだ。





健太と親は相変わらず仲が悪い。


せいせきと言うものがなんか原因らしい。


大ゲンカになることも増えてきた。





日も沈み寝ようかと思ったとき父親と母親が話してる声が聞こえてきた。





おい、どうするんだ、この成績だと進学できないぞ。





私だってわかってるわ。言ってもなかなかわかってくれないの。





でも自分で気づかないとダメだな。もういい年なんだから。





まだ健太は子供よ





いや、健太はもうなんでも一人でできないとダメだ。





でも…





どうやら健太のことを話してるようだ。


この日は眠くなって寝てしまった……





朝起きていつも最初に目にするのは母親だ。


健太とお父さんのご飯を作っているようだ。





すごいよなー眠くねーのかな~





眠いに決まってるよ。


エバは冷静に答えた。


お父さんが帰ってくるの遅いけどそのあと丸いの洗ってるし、、。それにこないだ夜遅くまで健太の服直してたし大変だよ。





そっかー。色々あるんだねー。


俺たちはそういう意味では楽だよなー。





俺たちにできることはないのか…


花の一つでも咲けばいいんだがな、まだまだ先になりそうだ。





最近健太の野球服を見なくなった。


どうやらこないだが最後だったようだ。


いつもより豪華な食事が並び引退お疲れ様と言われていた。健太は少し照れくさそうで小さい声でありがとうと言った。





少しずつ寒くなってきた。


健太は部屋にこもるようになった。


顔に赤い斑点が少し増えた気がする。


少しするといつもの半分くらいの荷物で朝から晩まで出かけるようになった。





そんな時エバの体調が悪なった。


大丈夫?フィカが心配そうに言う。


うん…ありがとう。私大丈夫だよ。


心配しないで。





風邪ひいたんだろ?すぐ元どうりだよ笑





うるさい!


ピシャリと一喝した。


エバの声はいつもより小さく聞こえた…





最近は思い出話が多くなった気がする。


初めて会った日のこと。栄養不足になったときのこと。水不足で死にかけたときのこと。


どれも笑えたもんじゃないけどいい思い出だ。今回も笑い話になると思っていた。








だがその声は日に日に小さくなっていった。


葉も小さくなって半分も枯れてしまった。





ねぇ!









ねぇってば!





…うん。








サンスはようやく事の重大さに気づいたようだ。だがもうすでにエバの体はいつも通りに反応しなかった。声も出すのがやっとだった。





何黙ってんだよ、。いつもの勢いどうしたんだよ!ねぇ。エバ!!エバーカ!





………うるさい………いつも……ありがとう…サ…ンス…





そんなの嫌だよ。エバともっと遊びたかった。喧嘩したかったのに。これから誰と喧嘩すればいいんだよ…


涙声でサンスが言った。





ごめん………


フィカも…


今まで……………ありがと……。





エバ、こちらこそありがとう。元気でね。





うん……





嫌だよ!そんなの嫌だよ!!!





……………





エバの体はもうほとんど枯れてしまっていた………………………





エバ?





………………


……………………………………





もう反応はない。


サンス、エバは死んじゃったんだよ。





そんなの嫌だよ!!





俺だって嫌だよ!!


フィカは初めて感情的になった。


そして泣き始めた。。。





サンスはさらに泣いた。


ビービー泣いた。





しばらく2人は大人しくなった。


真冬だった。


心に雪が積もっていく。


解けずに積もっていく。


ズシンと重く積もっていく…………………








父親がエバの植木を片付けた。





あれ、この2つも元気ないな。


栄養剤あげたばかりなんだが。





お前水ちゃんとあげてるか?





毎朝ちゃんとあげてるわよ!


おかしいわねぇ…








寒さが和らいできた。


少しして部屋の雰囲気が変わった。





母親と父親が笑っている。


おめでとう!


おめでとう!





ありがとう!





健太はどうやら行きたかった高校に合格したらしい。ちょっと前まで険しかった両親の顔もすっかり和らいでいた。健太も同じだった。





だが素直に喜べない自分がいた。


エバが脳裏に浮かぶ。


エバ……


エバ………





まだ少し寒いが春に近づいてきた感じがした。外を見ると桜が咲いている。





健太は新しい服で新しいカバンを持った。


父親も前とは少し変わった。


以前より頭も白くなった。




















桜が散った頃、彼女はやってきた。


袋から顔を出していた。


すらっとした容姿でとても上品な感じがした。





はじめまして。こ、こんにちは。


彼女は恥ずかしがり屋のようだ。それとも…





あ!新入りだ!!よろしくな!!!


俺のレベルは84、MPは25800、SPスキル86。名はサンスベリア。ここには転移してきた。サンスと呼んでくれ。





は、はい。


彼女もまた、引いている様子で苦笑いしている。





お前は成長しないなぁサンス。





うるさいなぁ。フィカもだろ?





そんなことない。たくさん成長したぞ。


あ、これは失礼。私はフィカス。フィカと呼んでくれて構わない。





フィカさん、よろしくおねがいします。





あ!フィカずるい、俺も呼んでよ!





彼女はまた苦笑いしている。








ところで君の名前は?


フィカは静かに言った。





わ、私はスパティフィラム。





おー!優しそうな名前だね!





ありがとう。





じゃあ、フィラムって呼んでもいっすかぁ?





い、いいですよ。





じゃあ僕も、そう呼ばさせていただきます。








よろしく!フィラム!!


2人はすっかり元気になった。











数日後、母親がボソッと言った、


あれ、なんかこの2つ最近元気じゃない?





そんなことないだろ。普通だよ。


新聞わ見ながら横目で父親が言った。





そ、そうかなぁ…うーん。











続編あり


ミスあるかも。すみません。。。

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