非日常は突然
初投稿です
昼過ぎの午後の授業中。
朝凪山城は睡魔と戦っていた。
弁当を食べ満腹になり眠気があるなか急な時間割変更により体育から、よく眠れると評判の青木先生の国語に変わり、山城のような赤点ギリギリの生徒にとっては災難だった。
(あと10分か・・・)
時計を見ると針は授業終了時刻の10分前を指していた。先程から板書しているノートを見ると自分でも読めないミミズ文字が書かれていた。
(やばい・・そろそろ限・・界・・)
視界が歪み段々と意識が遠のき、自然と瞼が重くなり何も見なくなっていった。
— — — — — — — — — —
「・・きて・・・おきて・・・起きて」
体を揺さぶらりながら必死に起こそうとする声がする。
「あと10分・・・」
「ダメ、早く起きて」
揺さぶりが強くなり山城は体を起こした。
「ふぁ〜・・おはよう、ってなんで二宮さんが僕を起こしてるの?」
二宮瑞香は同じクラスの生徒で趣味が共通していることがわかってからはよく会話するようになったが、こんな風に山城を起こすようなことはなかった。
「朝凪君いつまでも起きないから」
「えっ、俺そんなに寝てた?」
「そうゆう訳じゃないけど、ほら、周りを見て」
二宮に言われ初めて周りをみるとここが教室ではないことがわかった。周りには何もなく白い世界が続いていおり、同じ学校の生徒たちもいた。
「なに、どうゆう状況これ・・」
「えっとね・・・」
二宮の話を聞くと、授業が終わり次の授業の準備をしようと席を立ち上がったらいつの間にかこの世界にいたらしい。他のひとたち似たような感じで、気づいたらここにいたようだ。
「・・・」
ここまで話を聞いて山城は一つある考えが頭の中に浮かんだ。二宮を見ると二宮はすぐに頷いた。
「ねぇ、二宮さんこれって、もしかして・・・」
自分でもわかるぐらい口角が上がる、二宮も似たような顔になってた。
「「異世界転移」」
そう、この2人の共通の趣味は異世界転移系の本を読むこと、2人とも異世界に対して強い憧れがあった。故に2人にとってこの状況は興奮が抑えられない状況であった。
「やっほー、皆んなおきたようね。」
突如、能天気な声が聞こえ皆んな声のした方に振り向いた。
「やー、そんないっぺんに見つめられるとはずかしいなー」
そこには、女が見れば羨望し、男が見れば誰もが見とるような見た目をした女が立っていた。
「どーも、女神でーす、みんな〜世界救ってみない?」