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卓球ノート  作者: 誠也
3/40

バックハンド、ツッツキ

バシューン、カコン、バシューン、カコン。


「大分フォアも打てるようになってきたね。じゃあ次はバックハンドをやってみようよ」

「バックハンドか、今は当てるだけになってるけど、これも強打できるようになるのか?」

「うん、できるよ。バックハンドはフォアみたいに振るというより押すっていうイメージかな?まずボールに向かって正面に立つんだ。それから肘をたたんでラケットの先をこう立てて、押し出すようにやってみて。それじゃサーブを出すよ。」


ボールの正面立って、肘をたたんで、ラケットを立てて、押し出す。


カコン、カコン、カコン、カコン、カコン、カコン。


なるほど、思っていたより簡単だ。


「上手い、上手い。純は飲み込みが早いな。じゃあ次のステップに行ってみようか。次はボールに回転をかけてみようよ。」

「回転!面白そう!」

「まずはボールに下回転をかけるツッツキっていう技をやってみようか。ラケットの面を台と平行とまでは言わないけどこう上に向けて、ボールの下を切るようにつつくんだ。ボールの当たる瞬間まで力を抜いて、当たった瞬間ぐっとラケットを握ると回転がかかるんだ。あと、打った後は力を抜いてもとの姿勢に戻るんだ。それから右足をラケットの下に来るように動かすとボールが安定するよ。これも打った後はもとの姿勢に戻るようにやってみて。じゃあサーブ出すよ。」


ボールの下を切るようにつつく。


コツン、コツン、コツン、コツン。


なんかラバーにボールが食い込む感じがする。


「徹、これってどのくらい回転がかかってるんだ?」

「そうだね、じゃあそのままツッツキして。」


コツン。


俺はツッツキでボールを徹に打ち出す。徹はラケットを台と垂直にしてボールに当てた。すると、ボールがストンと勢い良く落ちた。


「下回転はボールを落とす作用があるんだ。純の今のツッツキはこのくらい回転がかかってるんだ。」

「おおー!何かスゲー!」

「もう少し続けてやってみようか。」


コツン、コツン、コツン、コツン。


このボールが食い込む感覚癖になりそうだな。


キーン、コーン、カーン、コーン。


「もうそんな時間か。片付けるか。」


ボールを拾い、ネットを外し、台をたたむ。道具を倉庫にしまうと、体育館のモップ掛けだ。


「今日も楽しかった。ありがとな徹。」

「いやいや、僕こそありがとう。卓球は一人じゃできないもんね。純達が一緒に卓球やろうって言ってくれて嬉しかったよ。」

「そうか、なんだか照れるな~。」

「純ばっかり徹と打ってズルいぞ、明日は俺とな徹!」

「うん。」


明日も楽しみだ。

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