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卓球ノート  作者: 誠也
23/40

対赤沢 決着

「「よーーよーよー!」」


よっしゃ、一本リード!試合は3ゲーム目に入り、ゲームカウント0-2となっている。2ゲーム目は下がらず前で捉えること、無謀な攻めはしないことを意識して粘り強く戦った所8-11と1ゲーム目よりも得点することができた。このゲームも6-5と競ってきている。イケる、イケるぞ!

俺のサーブ、フォアに横下回転を出し、クロスにチキータで返ってくる。ここまでは同じだ。入る確率の高い力でカウンターをストレートに。赤沢さんは少し苦しそうにブロックする。甘くミドルに返って来た。今だ!スパーン!ピン球は台の外へ。

くそ、力が入っちまった。いけん、いけん、切り替えよう。次はレシーブ、赤沢さんのサーブには慣れてきて、キレてる横下回転も回転量の微妙な横下回転もミスすることはない。あとはラリーで取ってやる。

赤沢のサーブ、インパクトが強い、ストップだ。えっ!打球が高く跳ね上がり、台の外へと出ていく。

なんだ!?今の横上回転だったのか!?全然わかんなかったぞ!?次のレシーブも訳がわからないままミスをしてしまった。

横下回転と横上回転モーションが全く同じで来るとか、しかも今まで隠してたとか、まだ赤沢さんの力を全部引き出せてなかったのかよ・・・。はあ~、やっぱつえーや赤沢さん。この状態で2点差は厳しいな、レシーブじゃ得点できるかどうか怪しいしな。さて、こっちのサーブのときは一本も落とせない訳だけど、こっちもサーブを変えてみるかな?今まで出したのはフォアに下回転、横下回転、ロングサーブ。バックに下回転。ほとんど下回転系だな、赤沢さんと同じように横上回転を出してみようかな?それか短いサーブばっかり続けてたからスピードのあるロングサーブにするか、よし、両方やろう。

バックにスピードのあるロングサーブを出す。赤沢さんは回り込んでストレートにドライブをしてきた。追い付けない。

やっべ、読まれてた。何かするぞって雰囲気でてたかな?しゃあない、次!やっぱり今まで得点できたパターンで堅実に行こうかって、揺らぎすぎだな。

フォアに下回転を出す。チキータでバックに返ってくる。クロスにブロックするとバックハンドドライブでバックサイドに寄せられる。こっちも負けじとバックハンドドライブで返そうとしたけど、スカってしまった。

く~ここに来てやっちまった。6-10、あと一点で負けか、レシーブどうすっかな?カットで回転を上書きすれば返せると思うけど、長くなって先手を取られそうなんだよな。その後のラリーで踏ん張るか!

赤沢さんのサーブ、モーション、インパクト的に横下回転だ。でも、もしかしたらもあるからカットで返す。長い、ループドライブをかけられる。ブロックするも回転量が多くて、少し浮いてしまう。マズイ。下がってスマッシュに備える。バックにスマッシュが来る。ロビングでしのぐ、続いて角度の厳しいスマッシュが来る。どんどんバックサイドに寄せられる。そんな中、フォアが空いたところへ短く返される。ヤバい床に落ちる。俺は飛び込んだ。コン、コン、コン。ラケットには当たらなかった。

あ~~負けた~~悔しい~~。床をドンドンと叩いた後、赤沢さんが待っていることに気づいて立ち上がる。


「ありがとうございました。」


握手を交わす。


「いや~、山本くん強かったよ。またやろうな!」

「今度はもっと強くなって来ますんで、よろしくお願いします。」


赤沢さんと別れて、審判から試合結果の紙を受け取り大会本部へと向かった。まあ、中国大会に出れるみたいだし、そのときに今日の借りを返すぞ!

それから大会は終わり、男子優勝は徹、準優勝は赤沢さん、俺はベスト8、花は女子でベスト8という結果に終わった。中国大会は4週間後。また練習しないとな!

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