県大会初戦
観客席から次の対戦相手の試合を観る。勝ったのは西条中央中の西くんだ。シェークの裏裏でドライブで攻撃してくるタイプで、サーブは横下回転とスピードのあるロングサーブを主体としていた。台上処理はあんまり上手くなさそうだし、前に戦った庄原高校の渡辺さんと似た感じだな。サーブは短くして三球目を狙うのと、レシーブもストップとつい最近できるようになってきたチキータを使えば行けそうだ。明と源の試合も始まってるようだし、見に行こうかな。明はゲームカウント2-1で、4ゲーム目も8-4とリードしている。遠目に見ても勝てそうな雰囲気だ。源は苦戦しているようでゲームカウント1-2の4ゲーム目が5-5となっている。この大会ベンチコーチは無いみたいだし、アドバイスにも行けないな。近くで応援だけでもしよう。源のコートの近くには徹も居た。
「徹、源ヤバそうだな。」
「うん、ちょっとね。相手がカットマンみたいで経験が少ない源には難しい相手みたい。でもね、大分球に慣れてきたみたいでゲームカウント0-2から1ゲーム取ってこのゲームもミスはまだ多いけど攻めることはできてるんだ。だからこのまま逆転だってできると思うよ。なんにしろ応援しないとね。」
「ああ。」
源は4ゲーム目9-7と少しリードしている。源のサーブ、バックにナックルロングサーブを出す。カットで返ってくる球をフォア、バック、ミドルに散らし揺さぶる。源のドライブは安定しているがスピードが無い分決め手にかけるようで、なかなか相手のカットマンもミスしてくれない。そんな中、源はストップを決める。後ろに下がっていた相手は球に届かなかった。
「「よーーよーよー!」」
「源、ここ一本集中!」
『・・・山本くん、第18コートに入ってください。』
またいい所で。
「徹、俺行ってくるから源を頼むぞ!」
「わかった。純も頑張って!」
よし、切り替えて行きますか!階段を降りてコートに向かう。コートに着くとまだ西くんは来ていなかったので少し待つことに。練習してから時間が空いたから少し体が冷えてるかも。軽くジャンプして体を動かす。そうこうしていると西くんがやって来た。練習の球の感じはそこそこ勢いがある感じがする。でも徹と比べたらなんてことはない。じゃんけんをして勝ったので俺はサーブを選んだ。さて、何を出そうか。台上処理があんまり上手くなかったから短ければ何でもいけそうな雰囲気だったけど、上回転系だとはみ出しそうな気がするし、下回転系かな。バックに短く下回転を出す。ツッツキで返ってきた球をフォアへ三球目攻撃。
「よーーよーよー!」
あれ、あっさり抜けたな。次はフォアに下回転サーブを出す。また返ってきた球を今度はバックに三球目攻撃。
「よーーよーよー!」
もしかして俺のドライブの球威が上がってるのかな?まあ気にせずいこう。サーブは西くんに移る。観ていた試合通り横下回転サーブが来た。ボールの正面に動きチキータで横をかける。サーブの横回転が強いのか簡単に持ち上がった。バックに放ったチキータはまだ返せるというだけでスピードも回転もまだまだだ。でも西くんはツッツキからの三球目攻撃を思い描いていたのか中途半端な返球になる。そこを四球目。
「よーーよーよー!」
チキータに戸惑っていたみたいだから次はロングサーブかな?気持ち台と距離を取って構える。予想通りバックにスピードのあるロングサーブが来た。回り込んでストレートにドライブ。
「よーーよーよー!」
行ける。行けるぞ!でも油断はいけないよな、あくまでも慎重にいこう。それからの試合展開は終始俺のペースで進み、11-4、11-5、11-3のストレートで勝利した。もしかして俺って大分強くなってる?次の三回戦を勝てば中国大会だ。絶対決めてやるぞ!




