表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

そのいつ

仙人。それは人里離れた山の奥に住み、霞を食べ、歳をとらずに永遠に生き続ける。そんな神秘的な存在である。

今ここの裏山に仙人の山田が霧の中、たたずんでいた。

山田は霞をすう。

「ふう。霞も食べ飽きたな」

風貌はと言うと、仙人といえば千人が思い浮かべる、白いローブを着ていて、白い髭を長めに伸ばした姿である。

「ファミレスいこ、ファミレス」

ただし、すんごい太っている。

仙人山田はその丸い体をゆさゆさと揺らし山を降りて行く。

「ああ、しんどっ。やっぱ霞だけじゃダメだな。味しないし」

仙人としてあるまじき事を言っている山田であった。ただし、仙人は自称である。

山を降りると山田はぜいぜい言いながらファミレスを目ざした。


山田は汗だくになりながらファミレスにつき、店内を見回した。客はまばらである。その中に知った顔があった。

「おう。山田さん。こっちこっち」

「あ、吉田さん」

仙人仲間の吉田であった。

山田は吉田の隣にどかりと座るとメニューをとり開いた。

「調子はどうだね」

山田より先輩の吉田は少々偉そうにいった。

「いやー。霞ばっかりで痩せちゃいましたよ」

 でっぷりした腹をぽんぽん叩きながら言った。

「おっつー。よっしー。やーま」

 いつの間にか二人のテーブルの近くにこれまた仙人仲間の鈴木がいた。鈴木は色黒でドレットヘヤーに仙人装束である。「いやー、昨日の上海Nightはサイコーだったze」

鈴木はところどころ黒人っぽさを出している。と思われる。少なくとも本人は。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ