アルドノア村 3
「ライ様!大丈夫でしたか」
アサコは慌てて俺に近づく。おじさん。クライツとか名乗ってたかな?その人の死体は地面に転がるとおじさんのもとに近くに住んでいたピンクの髪の女の子と同じような服を着ていた人達が死体を蹴るなり殴るなりしていた。
「け、けっこう恨みかってたんだなあのおじさん」
「そうですね。クライツ・クラと言えばこのアルドノア村で奴隷を買っていた常連だったと思いますので。そんなどうでもいいことよりライ様。お怪我はありませんか?」
「い、いやないよ。それよりアサコ。そんなに強かったんだね」
俺はアサコに言うとアサコは当然のように
「この程度のものは殺しても私が強いということにはなりませんが私はライ様を守るために強いという自負はあります」
それはありがたいな。アサコが強ければ後から鍛えてもらったりもできるし
「君。大丈夫かい?」
俺は助けたピンクの髪の女の子に声をかけるとピンクの髪の女の子は
「だ、大丈夫です。あ、ありがとうございます。そ、それであなたは私にな、なにを要求するんですか」
ピンク色の髪の女の子は震えながら俺に聞く。この子今までけっこうひどいめにあってきたんだな。こんな若いのに。
「若いのに大変なめにあったんだね」
「わ、わかい?あなたも、お、同じくらいの歳だと思うけど」
そうだった。転生前の生前上司につかいまくられてボロ雑巾の日々のことを思い出して言ってしまった。今俺はまだ3歳だった。
「そ、そうだね!俺も君と同い歳くらいだね!そ、そうだ!名前はなんていうのかな?」
「わ、私ですか?私はアイラといいます」
アイラ。いい名前だね。少しかわいそうだけど俺は今悪役上司を目指しているからな
「君は奴隷なのかな?なら俺が買ってあげよう。俺はそのためにあの変なおじさんから君を庇ったんだ。一生俺のものにする為にね」
俺は悪い笑みを浮かべながらアイラに言うとアイラは茫然とした顔で
「そ、そんなことでいいの?」
え?そんなことって?え?俺はお前の人生をずっと俺のそばで尽くさせるってことだぞ?じゅうぶん嫌なことじゃないのか?
「ああ。俺の屋敷で一生こき使ってあげるからありがたく思うんだな!」
俺はアイラに対し言うとアサコは淡々と拍手をし
「流石はライ様。奴隷の人生を救うなどもはや神でございます」
いや奴隷というか人の人生を奪うとかじゅうぶん悪だろ。なのになんでそんないい感じにとるの?
俺がアサコに対し思っているとアイラは俺の前で頭を下げていた。