アルドノア村
俺とアサコは屋敷のとじまりをした後すぐにアルドノア村に向かう。アルドノア村は俺たちの住んでいる村の隣、とまではいかないが近い距離にあるらしい。アサコは両親がまだ領主だった頃、単独で三つの村をまわっていたらしい。
「え、アサコは父さんにそんなこと頼まれてたの?」
「とんでもございません。これは私が後から困らぬように調査していたんです。いなくなってから言うのはあまり良くありませんが私は旦那様と奥様には領地を管理するものとしての自覚はかけらもないと理解していましたので」
お、おう。言うね。でも俺はまだ三歳だし俺も領地を納めるにはまだ若い気が
「大丈夫ですよ。ライ様は二歳後半からよく書斎で調べ物をしていました。ですから私は確信しております。ライ様こそがこのランドル領をおさめるに相応しいお方と」
まだ三歳の俺にそこまで期待してくれるのは嬉しいな。
俺はアルドノア村に向かう道中で父さんとかがどこに向かったか聞く。
「あの二人の行き先はわかりません。奥様の固有魔法は隠匿で自分と他対象ひとりを隠す魔法です」
......父さんと母さんそんなすごい魔法もってるのに何でもっと領主としてしっかりしなかったんだろうか。二人とも。
「私の予想ですが旦那様と奥様は互いの自由さに惹かれたんだと思います。ですから領主となっても自由にやることはやめない、そういう取り組みだったんでしょう。簡単に言えば領主に向いてない二人です」
その向いてない領主の子供が俺なんだが?アサコはそんな俺を信頼してついてきてくれるのか?
「先ほども申した通り私はライ様の努力をお近くで見ております。それに先ほどの金策案、確かにむしり取るようなやり方ですが村の人の声を聞くというのは良いこと。ですから私はライ様には領主としての才はあると思うのです」
いや単に俺がただ領民、村人らにただ優しくするのも嫌だったから。だから悪っぽくしてやろうと思っただけだ。
「俺には領主の才能なんてないさ。アサコのかいかぶりさ」
「そんなことはありません。ライ様なら大丈夫です」
そんな期待はどこからでてくるんだか。ま、俺は好きにやるだけさ。
アサコとしばらく話しながらすすんでいるとやたらと雰囲気の暗い村につく。え、こんな雰囲気くらい村ってやばくね?ここがまさかアサコの言ってた
「ここが目的地のアルドノア村です。こちら側は裏口ですが正面はあまりにも不快な入り口になっていますので」
アサコは俺に言った後村の中から悲鳴が聞こえてきた。