金銭対策
まじか。借金してるのはわかってたけどまさか俺に丸投げしてくるとは。もはや両親とは思えんぞ。
「でもなんでアサコは残ってくれるんだ?」
「私はもうライ様以外には仕える気はありません。今はそれだけお伝えしておきます」
それだけって、めっちゃ嬉しいんだが。
「もと領主様は明日にはでられますのでライ様はもと領主様が使っていた部屋を明日からお使いください。それではまた明日起こしに向かいます」
アサコは俺に言った後リビングから出ていき、俺も自分の部屋に戻ってくつろいでその日は終わった。
そして次の日の朝、アサコが来る前に起きたが両親はなぜかみすぼらしい格好で逃げるように家から出ていくのを部屋の窓から見た。
「なんであんな格好でいくんだ?あの二人派手な服が好きだったような気もするが」
俺が起きて窓を見ていると俺の部屋のドアを誰かがノックする。多分アサコか?
「ライ様。起きていらっしゃいますか?アサコでございます」
「ああ。空いてるよ」
俺はアサコに言うとアサコは扉を開けて俺の部屋に入る。
「おはようございます。ライ様。今日からあなたは領主でございます。私は全力でサポートしますので頑張りましょう」
アサコは俺に言った後俺は父さんが出る前まで使っていた?領主の部屋に向かうとそこは机と椅子が一つだけであとは何もなかった。
「え、領主の部屋なのにこれだけ?」
「はい。あとは旦那様の持つ固有魔法、収納で持っていかれました」
父さんそんなすごい魔法つかえたのか。いやそれよりも
「アサコ。うちってどれだけ金があるんだ?」
「そうですね。うちにお金はあまりありませんね」
......やっぱりかー。ないのか。なら何とかしないとな。でもただやるんじゃ面白くもないし村の民になめられても癪だからな。ここは一つ悪役っぽくやるか。
「アサコ。マクス村の民からは生活できる分だけ残し、後は徴収しろ。それで不満があるなら俺に意見を通せと言っておけ」
「承知しました。私からも意見を宜しいでしょうか」
アサコが手を挙げながら言うと俺は許可し
「今のライ様の年齢だとなめかれないのでしばらくは私の名前で徴収しても構いませんでしょうか?村の人には私は好意にうつっていると思いますので」
「それはかまわないけど。父さんとかは領主の仕事していなかったのか?」
「はい。全くしておりません。ですから私が村の人のお手伝いや配給などを行なっていました。ですから大丈夫なはずです」
アサコの意見に賛成し、まずは金銭対策はそうすることにした。