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自由な両親

 俺が書斎でいつも通りこの世界についての書類を調べているとメイドの一人、僕の面倒をよくみてくれる黒い髪が長く普通体型の女、アサコが俺のところまできた。


「ライぼっちゃま。旦那様達がリビングにお呼びです」


 え?父さん達が?珍しい。俺の事完全放置プレイだったのに一体どうした?

 俺はアサコについていき、父さん達のいるリビングに向かうと父さんと母さんが真剣な顔で座っていた。


「父さん。母さん。急にどうしたの?」

「ふ。可愛い息子よ。お前にいいものをやろうと思ってな」


 いいもの?いつも誕生日とかは何もくれないし家にもいないのに?母さんなんて部屋で金とか宝石集めてうはうはとか言ってたくせに。


「いいものって何?俺今日誕生日じゃないけど」

「それはな。父さんと母さんは家を出ることにした。だからお前にこの領地を渡そうとおもってな」


 え?この領地を?くれるの?ファム家の領地は少ないけど確かランドル領ってとこのマクス村、この住んでる周辺か。ランドル領全体がもともとファム家の領地だったらしいけど。ん?


「待って家をでるって」

「いやぁ父さんと母さん。実は新婚旅行をしてなくてな。これをきに家を出ようと」


 待て待て待て。俺まだ三歳だし。あと新婚旅行なら普通帰ってくるだろ!それにそんなお金あったのか?


「旅行に行くお金はどうするの?」

「それについては可愛い息子の心配することじゃない。とりあえず明日には私とマイハニーは家から出る。この村、領地のことは任せたぞ」


 任せたってそもそも父さん達が領地の仕事をしてるとこも見たことないんだけど。でもまぁ領地をもらえるなら好きにやってみるか。


「わかったよ父さん」

「お、わかってくれたか息子よ!じゃこれは書類だ。渡しておくな」


 俺は父さんからもらった紙に目を通すと領主に俺の名前、そして気になることが一つ書いてあった。


 月々父と母に金をしおくること。


「父さん。書類に金のしおくりってなんか書いてあるんだけど」

「あー!これで父さんと母さんは自由だ。それじゃあとは任せた!」


 父さんと母さんは足早にリビングから出ていく。ここまで勝手だったのかうちの両親。まさかこの為に俺を産んだのか?

 父さん達がリビングから去った後、アサコが俺のとこれに来て


「もと領主様よりこれからはライ様が領主になることを聞きました。メイドは私以外は解雇だそうです」


 え?それも聞いてないんだが?アサコ以外ってなんで?


「実はもう金がありません。もと領主の二人が逃避行されたのは借金が払えないからです。ですからメイドたちに払う給料もないので私以外は解雇されました」

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