ミランク・ウルナ
「単刀直入に言うよ。ファム家のメイドをやめて僕とスーサイヤ王国にいこう。僕はもうアサコ達を含めた妹ちゃんを保護する施設を作ったんだ。だからもう無理に働かなくていい。あとは僕に任せれば」
「その件はお断りしたはずです。私は妹ではありませんし、それとライ様に一生お仕えするつもりですから」
アサコはミランクに言うとミランクは俺を一度睨みつけたあと
「なんでこんなやつを主人にする。妹ちゃんにはこの僕が」
「だーかーら。私は妹じゃない。はぁ」
アサコは一度ため息をついたあと俺に向かって説明しはじめた。
「ミランクは幼少期にスーサイヤ王国の施設で一緒に育ったんです。ただその時の年下や後から入った子を妹ちゃんや弟くんと呼んでるんです。次になんで私がミランクを呼んだかですがアルドノア村のこともあるんですがミランクは情報屋として優秀なんです」
え、情報屋?まじか。それは確かに使える。
「あ、お客さんなの?ファムさんは。てっきり妹ちゃんをたぶらかすゴミ野郎だと」
え、えぇ。そんなこと思われてたの俺。
「ゴミ野郎なんて失礼な。ライ様はすごい人ですよ」
「......確かこいつはまだ3歳だろ?3歳でそんなすごいとは思えんが。固有魔法も覚えてないらしいし。父と母は固有魔法はすごいのは調査でわかっているがな」
父さんと母さんのこと知ってるのか。固有魔法を使えたのも
「それにこのライの父と母は世のため人の為ではなく私利私欲でしか固有魔法を使わないらしいじゃないか」
そこまで父と母のことを知っているのか。情報やってのはほんとみたいだな。
「僕は君に情報をやるほど暇じゃない。けど僕の可愛い可愛い妹ちゃんがどうしてもと言うからアルドノア村とかいうへんぴな村のことも引き受けたんだ。本来ならランドル領なんてきたくなかったんだよ。妹ちゃんにもよくないし。こんな借金の塊みたいな領主の家に仕えるなんて」
言ってくれるな。俺だって急に言われたし借金もあるなとは思ってたが夜逃げするほどとは思わなかったんだよ。
「なら別にあなたはいなくてもいいですよ。アサコの面倒はうちで見ますから」
「3歳児がどう面倒みるって言うんだ。妹ちゃんの面倒は」
「知らないなぁ。アサコはもううちのメイドだからな」
俺はミランクを煽るとミランクは悔しそうな顔で俺を見ながら
「......わかった。この家にいさせてもいい。妹ちゃんもその方が良さそうだし。だが情報は」
「情報はただでくれ。でないとアサコがどうなるかわからないよ」
ミランクの俺を見る目はさらに強くなる。なんか今のやりとり俺悪っぽくていいな。