俺とアサコ
マキスに金銭面を任せた後、俺とアサコは屋敷の庭に出る。
「ライ様。これからしばらく私があなたを鍛えます。かまいませんか?」
構わないどころかありがたいよ。アサコはかなり強いし。
「つきっきりとまでは行きませんができるだけライ様をみるようにいたします。私はアルドノア村の様子も見に行きますので。一応屋敷に帰ってきてから知り合いに連絡し、アルドノア村を任せたのですが不安ではありますから」
アルドノア村はあの服屋に任せたんだが他に当てがあったんだ。というかその人をうちによこしてくれないのか?
「残念ながら私の知り合いであるそいつにはとある仕事を頼んでいますので本当ならあの村を頼むのもあれなんですがこればっかりは仕方なく」
アサコが俺にいった後、屋敷の入り口を掃除していたはずのアイラが慌てて俺たちのいる庭にきた。
「はぁはぁ。探しましたよアサコさん」
「どうしましたアイラ。私はあなたに屋敷の入り口付近の掃除を命じたはずですが」
「そ、そのアサコさんに会いたいって人が」
アイラが俺たちに言った瞬間、アサコに勢いよく向かってくる青い髪が特徴的な男がいた。
「妹ちゃん!抱きしめにきたよ」
「......ミランク。私はあなたにアルドノア村に行くよう命じたはずですが」
青い髪が特徴的な男の抱きつきを避けた後、アサコは冷静に言う。
「もう、ミランクだなんて昔みたいにお兄ちゃんと」
「いい加減正気になってください。私はあなたを兄と呼んだことはありません。ミランク」
「いやいや妹ちゃん嘘はいけないよ。僕は妹ちゃんみんなの兄なんだから」
な、なんか変なやつがきたけどこいつもアサコの知り合いか?マキスよりアサコの方が顔が広い気が。
「ライ様。申し訳ありません。この人は今話していたアルドノア村を任せようと思っていたミランク・ルミナという方です。血のつながりはありません」
血のつながりがないならなんでアサコを妹ちゃんと呼ぶの?
「もう妹ちゃん。血のつながりなんてないようなものだよ」
「ないんです。それっぽく言おうとしないでください」
「つれないなぁ妹ちゃんは。ま、そんなところも可愛くて大好きだけどね」
興奮しながらミランクとアサコが紹介した男はいう。こ、こいつ変態だ。
「ミランク。早く用件を言ってください。話が進まないのは私は嫌いです」
「き、嫌い!?ごめんよ!妹ちゃん!僕ちゃんとするから!頑張るからさ」
「用件を早く言ってください!」
アサコはキレ気味にミランクに言うとミランクは一旦、呼吸を整えてから喋り出した。