盗賊
俺達は村で奴隷を解放した後どうしようか考える。
金銭対策はどうにかしたいが奴隷を売るにしても金持ちに売るのはなぁ。
「ライ様。私にいい考えがあります」
「ん?なんだ?言ってみろ」
俺はアサコに言うとアサコは奴隷を指差し
「奴隷の売買は続けます」
「それに関しては俺も異論はない。ただ売る相手だが」
「はい。それに関しては私も考えています。まず奴隷に酷い扱いをさせないような人に売ります。ただそれに関しては私の目利きでもわかりません。ですから私の知り合いで良き人材を知ってますのでその人を村に戻ってから呼びます」
......いい人知ってるならアルドノア村に今来る必要はなかったのでは?
「この村にはもう来ておかないとやばかったんです。なぜならこいつはあの盗賊と」
「盗賊と、ってなんだい?俺にもクソわかるように説明してくれないか?」
俺とアサコの背後に急に一人の男が現れる。男の見た目は首に紫のスカーフを巻いており目の方にゴーグルをつけている細身の男だった。
「なんだよ。頭にクソ簡単なおつかいだから行ってきてくれっていわれてきたのになんだこのクソみたいな状況。なぁ。そこのクソ女にクソガキ。クソ説明してくれよ」
「失礼な人ですね。先に名乗ったらどうです?」
アサコは目にゴーグルをしている男に言うと男は
「あ?俺の名前か?俺はギルス・トリア。クソ盗賊だよ」
クソ盗賊?なんじゃそりゃ。
「盗賊ギルス。あの大盗賊バルストリア・ガイルドの部下ですね。聞いたことがあります」
「へぇ。クソ俺の名前知ってんのか。ならクソ話ははやい。クソ頭にクソなそいつから金をもらってこいって言われてんだ。だからまずクソそいつをわたしな」
ギルスは腰に装備していた二本のナイフを抜くとマキスを背負うアサコに一気に近づく。
「くっ!」
「おいおい。俺にナイフを抜かせたんだクソつまんねぇやつじゃないとこ見せてくれよ」
「残念でしたがマキスを背負いながらだと私もやりにくいです。ですが」
アサコはマキスを地面に投げつけた後俺に
「ライ様。その男をお願いします!私はこの男の相手をしますので」
俺はアサコに言われた後、倒れているマキスに近づきアイラと気絶しているマキスを見張る。
「あんなクソガキ二人にあのクソ男を任せてもいいのか?」
「大丈夫です。ライ様は優秀です。それに私はあなたに負けるつもりは一切ありません。それでははじめましょうか」
アサコはメイド服から暗器を抜くとギルスに近づきギルスの片目めがけて暗器をふりおろした。