アルドノア村 5
「助けていただき感謝する。このご恩はいつかお返しします。このマリステリアの名にかけて」
マリステリアは俺に頭を下げた後に言うと俺は
「別に気にしてないからいいよ。むしろご恩を返すというなら今返してほしいかな。欲を言えばだけど」
「それはできないわ。申し訳ないけど。私は早くスーサイヤ王国に戻らないと」
マリステリアは俺に言った後俺はマリステリアのボロボロな姿を見て
「そんな姿で帰るのか?」
「私の装備は盗賊にとられ売られてしまいました。ですからこんな格好でも仕方ないんです」
服装はボロボロな服を着ているマリステリアが言うと俺は
「多分村の中に少しはマシな服もあるだろうし、それを着ていくといい。お代は別にいらないよ。後からスーサイヤ王国に高額で請求するから」
俺はそんな善意で助けたりはしない。俺が得をしないからな。
「そうか。いいでしょう。もう一度あなたのもとにまで来ますのでその時は大量のお金を持ってくると約束します」
マリステリアはそれだけ言うと地下牢からかけあがっていき、俺もマリステリアが出た後、地下牢から出た。
俺は地下牢から出てマキスの屋敷からも出るとアサコとアイラが話ながら外で待っていた。
「ごめん。二人とも待たせたね」
「さほど待っていないので大丈夫です。その間にアイラにメイドとしての心得を教えていましたから」
アサコは俺に言うとアイラはなんでか知らないけど俺にすごい笑顔を向けてきた。え?俺お前の人生を一生俺のところで尽くせって言ってなんでそんな嬉しそうなの?こんな俺に一生を尽くしたいの?
「ライ様。地下牢の方は大丈夫でしたか?」
「ああ。スーサイヤ王国の騎士が囚われていたからとりあえず出してあげた。後ボロボロの服だったし服屋にあるやつを好きに着ればいいとも」
俺は二人に言うとアサコは俺に
「流石はライ様。寛大なお心。流石は領主の器でございます」
いや関係ないと思うけど
「私もライ様に仕えることができて幸せに感じます」
アイラは俺に頭を下げて言う。今はそう言ってもいずれは後悔するかもしれないぞ。俺がダメ領主になるかもしれないし。いや自分からなる気はもうとうないけど。
「それではライ様。一度マクス村に戻りましょう。この村にいた金持ちどもは私が担いでいるマキスを見た瞬間慌てて帰って行きましたので」
アサコは俺に言った後俺は確かにアルドノア村の周りを見ると屋敷に入る前とは違い、人が少なく奴隷になっている子がたくさんいた。
「帰る前にこの奴隷達をどうにかしないとな」