5話 風邪をひいた
もうちょっと早く更新できるようにしたい。
5話 風邪をひいた
「ママ~起きて!もう朝だよ」
私は娘2人に起こされた。起きたら何か体が重かった。
「ん?母さん、大丈夫?布団の中がちょっとあついよ...」
そんなことない!と言いたいところだが、実際いつもよりあつい気がした。そして頭が少し働いてきたときだった。
「ケホッケホッ」
うん、完全に風邪をひいたな。咳までしたら言い逃れできないな。
「ママ、風邪ひいたならしっかり休んでて!」
「無理はしない方がいい」
なんて気遣いができる娘なんだ!
「じゃあお言葉に甘えて今日は休むことにするよ」
私はしばらく寝ようと思った。だが、そこにピーウがやってきた。
「ルナ!魔物討伐の依頼がきたんだけどどうすればいいの?」
まずい!どうするかな...
「じゃあメーナとゼールが行くよ!」
「それがドラゴンの集団らしくて...」
ドラゴンの集団...どうするかな。娘2人にクルスをつれていけば勝てる相手ではあると思う。だが...
「メーナとゼールとクルスが行けばどうにかなるかもしれないけど私は人間の看病なんてできないからね!」
そう、この家の住人は私のことを過保護に扱ってくれるのか私の看病に1人はつくという意識をしているらしい。
「別に私1人で大丈夫だよ...」
「「それは絶対にダメ!!」」
全員にその案は否定されてしまった...ならば!
私は重いからだを動かして本棚からある本を取った。
「ちょっとルナ、なにするの?」
私はそんな言葉は聞き入れずに呪文を唱えた。
「ムノタヲノ クリョジ二 レワヨノモ ルスイア!」
そう言うとソリットが出てきた。
「あ、ルナ。おはよう。風邪ひいた?」
こいつエスパーか?
「なんでわかるの...」
「前僕も風邪をひいたから」
経験者か。じゃあ納得だ。
「僕に続いてルナも風邪をひいのか...次はすいせいの番かな」
「うわ、可能性ありそう...」
「ソリットお兄ちゃん、一緒にドラゴンの集団と戦って欲しいんだけどいいかな?」
メーナが話に割って入ってきた。
「いいけど、僕1人で大丈夫だよ」
「いや、ゼールたちも行く」
娘2人はついていく気満々だ。
「じゃあわかったついてきて」
そう言うとすぐに娘2人をつれていってソリットがドラゴンの集団がいるところに行った。こういうときは頼もしいな。そのあと私はクルスに世話をしてもらうことにした。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だよ。これぐらいで弱音はいてるなら最強の兵士名乗ってないしね...ケホッケホッ」
と強がってはいるがあんまり余裕はない。
「あ、そうだソリットさんが置いていったやつがあるんだけど食べる?」
「じゃあもらおうかな」
そう言うとクルスはリビングから白い四角いものを持ってきた。
「...それなに?」
「トーフって言っていたよ、あとこのショーユって言うのをかけると美味しいって言ってた」
とりあえずそのとうりにしてみた。
「い、いただきます」
なんせなにかわからないものを食べているので少し抵抗があった。だが勇気を振り絞って一口食べた。
「ん!美味しい!」
「本当!?見た目ちょっとヤバそうだけど...」
見た目よりずっと美味しい。そしてやわらかいから食べやすい。
「これ、いつもの料理にも使いたいね」
「ちょっと考えてみる」
そう言ってクルスはキッチンに行った。クルスがキッチンに行ってる間、私は寝ようかな。風邪ひいてるときは寝ている方がいいしね。
「あ、ルナが起きた」
「ああ、ソリット。おはよう」
私は気づかない内に寝ていたようだ。
「ああ、そういえば。トーフってやつおいしかったよ」
「よかった、僕が元々いた世界の料理だから口に合うかわからなかったんだよね」
なるほどそういうことだったのか。そんな話をしていると部屋のドアが空いた。
「ルナ、ソリットさん。ご飯にしましょうか」
クルスがきた。昼ご飯を作ってくれたようだ。
「わかった!」
リビングに行って出てきた料理は雑炊みたいな感じだった。まあ私がこんな状態なので仕方がない。
「「いただきます」」
うん、おいしい。味のクオリティーが高い。私も負けないように頑張らないとな。
「ソリットとドラゴン討伐どうだった?」
私は娘2人に聞いてみた。感想ぐらいは聞いておかないと。
「ソリットお兄ちゃんね、ドラゴンをすっごく速く倒してたよ」
「光の速さだった」
そんなに速いのか。結構強い娘2人が言うってことは相当だな。
「ピーウもありがとね。なんだかんだ言って私のこと心配してたんでしょ」
「ふ、ふん!これぐらいは住ませてもらってる身として当然だから!」
ピーウはなんかいつもどうりだな。そんな光景を見ながら昼食は終了した。
「いや!!」
なんだ!?私寝てたはずだけど、娘の悲鳴が聞こえたんだけど!私はすぐにリビングに行った。
「強盗だ!金と女を出せ!」
なんと強盗が来ていた。だがこういう言い方はあれかもしれないがこっちは武闘派家族だ簡単には負けん!
「俺のレベルは89のランドドラゴン[ストロング](9)だ!」
うわ、無駄に強いやつきた!その力もっと違うことに使えないかな!私は体調不良によりだいたいステータスが66%ぐらいになっている。現在の私のレベルが96だからレベル64相当ぐらいだ。かなり厳しい。
「なんだお前、俺はこの兵士が体調不良になるのを待っていたんだ!」
兵士って私のことか...ゲスすぎるなこいつ。だが私と娘たちの前にソリットが出た。
「ここから先は行かせないよ」
強盗に冷たい視線をソリットは送った。
「ふん、そんなこと言うなら崩してやるぜ!!」
そう言うと強盗がナイフを取ってソリットに連撃を入れた。だがソリットは刀ですべて弾いている。
「あんまり血生臭いことは嫌いなんだけどな...」
ソリットはあきれながら、徐々に攻めの手を入れていって攻守が反転した。
「くっそ!なんだこのガキ!レベルいくつなんだよ!」
確かに!気になるからこの世界基準でみてみた。
「レベルが...241ぐらいだよ」
「はあ!?このガキそんなに強いのかよ」
ちなみにこの世界で1番レベルが高いのは117。2倍以上になる。
「は!」
なんとソリットが拳で攻撃をいれて、強盗が気絶した。
「ふう、なんとかなった」
ソリット強いな...
その後強盗は私の友達(兵士)がつれていった。
「ルナも大変な目にあったな...」
友達に気遣われた。にしてもソリットに今回は助けられちゃったな。いつか追い付けるように頑張ろう...
5話 終了
書籍化してる方の小説読んだけど計算したら30000字ぐらいあった。マジですごいと思った。