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第1話 『ニュー・ライフ・ファンタジー』 

久しぶりの投稿、新シリーズです。

近未来のゲーム物?

半身不随のお婆ちゃんが、フルダイブ型VRMMOで無双します。

ほぼ最終話まで書けてます。

投稿時にチェックを入れつつ、不備が無ければ(誤字脱字は有るだろうな~(´;ω;`))

投稿していきます。

多分2日に1回のペースを予定しています。


皆様新しシリーズをよろしく尾根がします。


ズウウウン・・・。


 ダンジョンの第7階層、ボス部屋。苔むした石壁に囲まれたその部屋は熱気に包まれていた。地下ダンジョンの最奥にも関わらず20mは有りそうな天井に、広さも40m×40mは有りそうだ。

 そこに現れたボスモンスター、『四王鬼』が今倒された。


 全部で7つ有る各異界は7の階層で出来ており、7階層目には次の異界への扉を守るボスモンスターが配置されている。そのボスの居るダンジョンを2回目の挑戦で踏破したのだ。


 「ふう、慣れれば簡単でしたね」


 小柄な狩人の女性は腰に小刀を納めて、2人に微笑んだ。


 1回目はボスマス前までで、引き返したので四王鬼との対戦は初見なのだが・・・。


 「うむ、四王鬼の動きが今1つでしたね」  


 リザードマンの戦士も警戒を解いて、一息吐いた。


 確かに、攻撃時腕が4本も有るのに動きが2本までしか連動して無くて見た目ほど強く無かった。


 体力が1/3以下になった時の強化モードもただ硬くなって攻撃力が上がるだけのお粗末な物だった。 


 しかも武器のトゲトゲ棍棒の当たり判定がほんの少しずれていたのだ。


 その事に気が付いたのは彼女だけだったが。


 まぁ、だからって5分掛からず討伐って。


 後から聞いた話では攻撃パターンが変化してちゃんと4本の腕で攻撃する筈だったらしい。


 「弱いからって報酬がしょぼかったら嫌だね」


 とは言え、僕達は既に其れなりの装備を持っている。


 ベータテストの段階では第一異界、第7階層迄で、装備品や道具もA~Gの内E~Gまでが使えたのだが・・・。


 僕の装備は敢えて全てFランクで揃えているが、リザードマンの戦士のオズさんはFランクだが攻撃力はEランク並みの武器とEランクの鎧を持っている。

 そして、ハルさんはなんとDランクの武器だ。防具はどうせ当たらないからと見た目重視で揃えたがそれでもFランクの中でも優秀な装備で固めてる。


 そして、何故無い筈のDランク武器を持っているかと云うとベータテスト内で発生したハグだそうだ。ただ攻撃力は高くない見栄えだけの武器なので其のままになっている。


 と言っても攻撃力はEランクと変わらないので使っているのだ。


 僕達3人パーティのチーム【春雷】はこのVRMMO『ニュー・ライフ・ファンタジー』(以後NLF)ではそれなりに有名なパーティだ。

 レベルも現状天井の20に達している。


 リザードマンのオズさんは日本刀をメインにメイス、ポールウェポンを使いこなす堅実で豪胆な戦士だ。


 僕はと云うと、一応パーティのリーダーをやっている人間の魔法使いで、前衛2人のサポートをしつつ魔法で攻撃をしている。


 そして、ハルさんはエルフの忍者だ。いや、実際にはこの『NLF』に忍者という職業は無くハルさんの職業は狩人なのだが、見た目と戦い方が正に忍者のそれであった。


 しかも・・・。


 「コウちゃん、宝箱開けるわよ」


 「お祖母ちゃん!ゲーム中は本名禁止だって!?」 


 「あらあら、叱られちゃったわ」


 そう、ハルさんは僕の実のお祖母ちゃんだ・・・。


 僕達はこのゲーム『NLF』のベータテストを遊んで、見付けたバグや不具合、問題点をメーカーに報告している。


 別にデバッカーの仕事をやってる訳では無いのだが、出来るだけ報告して欲しいとのお願いが、最初に書いてあったので、報告ページでチェックを入れて、簡素に内容を書いているだけだ。


 これも良いゲームになって、ちゃんと発売されて欲しいという思いに因る物だ。


 何せ『NLF』は世界初の完全フルダイブゲーム機、新進気鋭のゲーム会社『シャングリラ』の最初のゲームだ。誰もが夢のゲーム機に心躍らせつつも不安を感じていた。


 嘗て、VRゲーム界で旋風を巻き起こした天才プログラマー、トニー・クライマン。


 そのトニーが最初に作ったVRゲーム、『ザ・アース』は世界中のゲーマーを熱狂させた。そんな『ザ・アース』も10年後にサービスを終了。その後トニーは会社を勇退したが、『ザ・アース』を雛形にしたVRゲームが世界に溢れた。そして『ザ・アース』から約10年、突如トニー・クライマンは世界初のヘルメット型フルダイブマシン『ガイア』とVRMMOゲーム『ニュー・ライフ・ファンタジー』を発表した。


 しかし発表から約1年、何の音沙汰も無く詐欺だ企画倒れだと酷評されたが、その直後『ガイア』の実機の発表と共に『NLF』のベータテストプレイヤーが募集されたのだ。


 そのベータ版『NLF』で僕は今お祖母ちゃんと一緒にゲームを楽しんでいる。 

 

 何故、お祖母ちゃんと一緒にゲームをしているかと云うと。『NLF』で重大なシステムの不具合と仕様変更が有って、アップデートも兼ねて1週間ログイン出来なかった事があった。

 その後再開と同時にベータテストの期間延長とテストプレイヤーの2次募集が発表されたのだ。


 そして、2次募集の結果発表の日、突然お爺ちゃんが現れてお祖母ちゃんをゲームに誘って欲しいと頼まれたのだ。


 「私が誘っても春香さんはゲームなんてしないだろう。なにせ春香さんは機械音痴だからね。だが、孫の孝太の誘いなら別だと思うんだ」


 優しく、そして少し寂しく微笑むお祖父ちゃんはそう言って箱に入った『ガイア』を取り出した。


 「これが春香さんの『ガイア』だ、これで春香さんと一緒に遊んで欲しい」


 僕が『NLF』をやっている事を何故お爺ちゃんが知っているのかは疑問だったが、そんな疑問はどうでも良く2つ返事でお祖父ちゃんの申し出を引き受けた。


 ベータテスト&デバック作業の期間は短い。明確に公表はされていないが1年間なんて事は無いだろう。その間僕達テスターはゲームを遊んで定期的にメーカーに報告書をメールする事になっている。


 不具合のアップデートが有ったのがテスト開始から約3週間。このアップデート終了後既に一ヶ月が過ぎていた。


 後、何日遊べるのか・・・。


 「宝箱が出たわよ」


 「は~い」


 取り敢えず、今は報酬だ。

新シリーズ、『お婆ちゃん、VRMMOで余生を謳歌する!』を最後まで読んでくれてありがとうございます。

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作者が喜びます。拡散も勿論喜びます。


誤字脱字の指摘、ありがとう御座います。


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