表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

読むお笑い

ある主婦の午後

作者: 大橋勇

「平日の午後二時、子供は学校、夫は会社。あ~、この時間の主婦ってヒマねぇ~。何か面白いことでもないかしら?そうだ、息子の部屋でも覗いてみようかしら。あの子、もう中学生だから、そろそろ、エッチな本とか隠して持っているかもしれないわ」

(移動して、息子の部屋に入る)

「おじゃましま~す。まあ、あの子、意外とよく片付いているじゃないの。エッチな本はどこかしら?机の引き出しの奥かしら?あら?ベッドの上に何か筒状の物があるわね。いやらしい物かしら?」

(手に取って)

「あら、これ、望遠鏡じゃないの。あの子ったら、こういう趣味があったのね。窓の外でも見てみようかしら」

(望遠鏡を覗いて、窓の外を見る)

「お向かいのマンションが見えるわね。・・・あら?なにかしら?あの部屋、マンションの二階、カーテンが開いているあの部屋。あら、やだ、ベッドの上で裸になった若い男と女が上になったり下になったり、うわ~、すごいわ、昼間から、ああ、激しいわ、すごいすごい」

(望遠鏡から目を離す)

「いや~、若いっていいわね。・・・六十代!」

(再び望遠鏡を覗く)

「隣の部屋はどうかしら?・・・あら?カーテンが閉まっているわ。いないのね。じゃあ、その隣。あら?若い男がひとり・・・何をしているのかしら?・・・あら?あれ、望遠鏡よ。望遠鏡を覗いているわ。でも、こんな昼間に星が見えるわけがないし・・・あら、やだ、きっと、あれ、覗きよ。いやだわ~、いやらしいわね~、きっとヒマなのねぇ~。他にすることがないのね~。・・・ああなったら、人間おしまいね」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ