寒くてどこにも行けない
僕の部屋は隙間風が入り込んできて
風が吹くとガタガタ揺れる
窓の外はあいかわらず冬
寒くてどこにも行けない
窓から覗く寒々しい景色
子供たちは無邪気に駆け回る
裸の木に積もった真白い雪
真っ直ぐ前だけを見て歩く大人たち
申し訳程度の陽のぬくもり
窓から扉から入り込む隙間風から逃げるように
僕は布団に包まる
寒くてどこにも行けない
僕は一人言い訳を愚痴って
ぐずる子供のように体を丸める
暖かな記憶は遠くおぼろげ
薄い布団の冷たさを感じながら
夢の世界に逃げ込んだ
けれど寒くてすぐに目が覚めた