ライナスルート8
更新遅くなり本当にすみません、仕事でバタバタしたり体調崩してました( ̄▽ ̄;)
翌日朝からソワソワしながら部屋の中を徘徊している私、本当に父様に言われたみたいにライナス様の所へ行きたい状態で落ち着かない…流石は父様読みが当たってます。
私の護衛って事はどこかに出なくても、これから毎日ライナス様と一緒に居られるなんて本当に嬉しい!すぐ側にライナス様が居てくれるなんて緊張する様な、照れるようななんとも言えない感情で…。
コンコンとドアをノックされてリナが取次に向かう時、今更で身の回りの確認をしてスカートの裾を直しつつ入ってくるのを待つ。
入ってきたのは父様で一瞬ガックリしてしまった、父様の後ろからライナス様も来ていて一気に頬に赤みがさしたのがわかる。そんな表情を父様に見られていたのか、苦笑しつつ部屋の中をこちらに歩いてくる。
「リリー、お前の護衛連れてきたよ。リナ廊下に出て待っていてくれ。」
リナと入れ替わるように、ライナス様も部屋の中に入ってきた。
「アマリリス様おはようございます、今日から空いてる時間ですが護衛に付きますのでよろしくお願いします。」
空いた時間と聞いてちょっと寂しいけど、やっぱり副隊長ともなると忙しいのかな。でも空いた時間だけでも一緒に居られるのは嬉しい。カーテシーをして返事を返す。
「こちらこそこれから、色々ご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんがよろしくお願いします。」
「そんな姫の行きたい所ややりたい事を叶えさせていただきます、ただ危険だと判断した時は要請を断る事もあると思いますが。」
「ライナスそんな甘い事言ってると苦労するぞ、リリーに言われた事5割で聞けば大丈夫だ。」
さっきの仕返しなのか本心なのか分からないけど、父様余計な事を言って!ライナス様が苦笑してるじゃない、でも苦笑してるライナス様も素敵…
「一応ブライアン王心に留めおきますが、姫の願いはできる範囲ですが叶えて差し上げたいのです。」
呆れた様な表情をして父様がため息つく。
「他に人が居ない時は敬語は辞めろライナス、どうせお前のことだリリーにも砕けた会話をそのうちするだろ。リリーこいつは優しい皮を被った獣だから気をつけるんだよ。」
ぽんと私の両肩に手を置いて何を言い聞かせているんだ父様、ライナス様の評価についムカついて反論してしまう。
「ライナスは紳士で優しいです!父様の方が意地悪するじゃないですか!」
ムカムカしつつ言い切ると父様は笑いだし、ライナス様もなんとも言えない表情になる。私ついで何か変な事言ったかな?
「ライナス凄い評価だな、これは責任重大だな。」
「ブライアンそうですね、これは下手な事出来ない位に責任重大ですね。」
父様がひとしきり笑って落ち着くまでの間、子供っぽいとは分かっているが頬を膨らませて父様を睨んでしまった。知識はあるのだけど、所詮は5歳児なのだから行動が出てしまう。
笑い終わった父様が私の頭を力強く撫でて、私はグラグラとなってしまった。折角リナに朝から丁寧に髪をブラシして整えて貰ったのに!
「じゃ俺は政務に戻るが、うちのお転婆姫頼んだぞライナス。」
忙しいのにここまでライナス様と来てくれてたのは嬉しいけど、お転婆姫って父様本当に一言多いと思ってしまう。ライナス様も苦笑してるじゃない!
「了解です、お転婆には慣れてるので大丈夫だ。」
笑いつつ手を振りながら部屋から出ていく父様をライナス様と見送る、何時も父様は人をからかわないといけない人なんだろうか…
近くにいるライナスの手をギュッと両手で握って、改めて仕切り直しをする。
「改めてライナスよろしくお願いします。」
目線を合わせる様にしゃがんでくれたライナス様の顔を正面にみて、さっきまでの父様にからかわれてムカムカしてた気持ちが収まっていくのがわかる。本当に優しい表情を浮かべているライナス様が尊い。
「こちらこそ改めてよろしくお願いします。」