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1 幸せな家族の光景、だけど違和感が半端ない

初投稿です、ゆっくりマイペースに更新予定

穏やかな昼時、王宮内で歓喜の声があがるのを聞いて母様の所に急いで向かおうと廊下を走ってしまう。


「姫様廊下を走ってはなりませんよー」


後から小走りで付いてくるメイドのリナに注意されるが、リナも小走りになっている時点で同罪だと思いつつ、早く母様の所に行きたい気持ちが勝ってそのまま走り続けてしまう。

道中のリナの声が聞こえたのか目的地の扉の前に立つ衛兵たちがこちらに気づき苦笑しつつ中に声をかけ、到着前に扉を解放して待ってくれていたのは本当にありがたい。

扉を抜けて興奮気味に叫んでしまったのは、ある意味仕方ないと思う。


「母様!」


衛兵から聞いていたのかベッドに背を預けた状態の母様は穏やかな表情で口の前に人差し指を当てて、静かにと促す仕草をしていた。

慌てて口元を両手で塞ぎつつ立ち止まると、母様の居るベッドに横に座りつつ労わっていた父様もこちらに微笑みつつ声を抑えながら手招きして私を呼んでくれた。


「リリーお前に弟ができたぞ」


父様の横から母様に抱かれた弟を覗くと、父様譲りの見事な金髪を引き継いだ愛らしく眠った弟が見えて更に興奮した自分が居るのを感じる。

父様は見事な金髪にちょっと釣り気味だが翡翠色の眼で整った顔立ちで、母様は柔らかいピンク色の髪に少し垂れ気味な青い瞳の優しく愛らしい顔立ちなのだからどちらに似ても間違いなく可愛い弟が出来たのだ。

母様の肩を抱き寄せ慰労を伝えたり語らう父様の嬉しそうな表情や、照れつつも幸せを噛み締めて微笑む母様と抱かれた弟を見ているとなんとも言えない高揚感に包まれていく。


(この風景は絶対忘れれない宝物だわ、永久保存版のハピエンスチルget!)


ハピエン?スチル?自分で思った事なのに何故か知らない言葉を思い浮かべてしまい戸惑う、もう一度家族に目を向けると小さな違和感を感じてしまう。

幸せそうに微笑む両親に、母様に抱かれ幸せそうに眠りについている弟。何か足りない!という違和感が拭いされない、何が足りないのか思い出そうと記憶を探ろうにも弟が生まれたのは本当に先刻の事で、過去にこんな場面に遭遇してるはずもなく悩むのが無駄な気さえするのだが違和感が拭いされない。

私の記憶が確か4人居たはずなのだと意識に引っかかる。両親に弟で3人、残り1人は…記憶を探りふと思い出した光景。そう残り1人はベットに手をついていたピンク色の髪の幼い少女!

ピンク色の髪の幼い少女って私じゃない!と思った瞬間、何故私が私を含む家族の光景を客観的に覚えているのかが分からない!見ることなど出来るはずも無い家族の4人の微笑ましい光景、その思い出した微笑ましい家族の光景に強い動揺が走る。

あれと思った瞬間頭の中に声が聞こえる。


(やっぱヒロイン可愛い!ドS王子とのハピエン後のスチル永久保存版でしょ!2人の子持ちになっても可愛いお母さんって最高!)


ヒロイン?ドS王子?何これ…

溢れる様に頭の中に凄い情報が流れ込みだす、激しい頭痛がおこりそのまま意識を手放してしまった。


脱字変換ミスあれば報告貰えると嬉しいです、ご意見感想貰えたら泣いて喜びます!

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