ブランク
詩を書きたくなってペンをとる
勢いに任せて滑らせてみる
言葉 が 途 切れる
選び取ったものをなかったことにして
生みだしてはなかったことにして
繰り返し繰り返し
これでよいのだろうか?
何も書けなくなる
おかしいな
こんなはずじゃなかったのに
色彩豊かな世界が
にじんでぼやけて
輪郭が思い通りに浮かばない
セカイが見えていたころは
どんな気持ちでペンをとって
なにを描きたくて
なにを思って言葉を紡いだんだっけ
わからない
わからなくなってる
己の衝動に従いながら
情熱だけを持て余し
必死に言葉を編み出して
つないでみる
つないでみる
空っぽの頭で
どうにかひねりだす言葉
文章力の無さが身に沁みる
変わらないな と笑う
ペンを握る
ずっとずっと奥底で
眠り忘れ去られていたものを
ゆっくりゆっくり解放させながら
残さねば作品にならないと
自身を奮い立てながら
挑戦の場へと出すことに
意味があると信じて
半透明な存在への怯えをかき消しながら
無意味な点を刻み
思いを込める
創れ
創るんだ。