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27 無事に戻りまして

・・・それからが大変だった。


帰らないで、とごねる神様にまた来るからね、と声をかけて宥め、それを見て絶句する5人を(一部引いてた)ほら、行くよと誘導してまたこんな大人数で移動するのやだなとブツクサ言うアーネストを労い・・・。


無事、私達は学園へと戻った。眠るサラ様を連れて。


サラ様はとりあえず保健室に送ることになった。保健室の先生にはアーネストが都合のいいように情報操作をしたので多分大丈夫。

そんなアーネストの能力をみて5人はまた絶句してたけど。

ていうかザハール先生が「そういう違法スレスレの魔法は教師のいない所で使えよ」とかボヤいてたけど。


そして今、全てがひと段落ついた私達はサロンで集まっていた。


「で?イリーナ。説明してもらおうか。」


はい。ということで私、イケメン達に絶賛囲まれ中です。

やったね、ハーレムじゃん!☆


・・・はぁ、そんな事言ってる暇じゃねぇや。どうしましょ。


ということでイケメン達に様々な質問(という名の恐喝)をされて、私は前世のこと、アーネストとの関係、ゲームの事までも洗いざらい吐かされた。

ゲームの事についてはもっとショックを受けるかと思っていたのに「へー、信じられないね」とか「面白い」とか言うだけだった。あんた達、軽いなっ!?


そして前世の事についてもあっさり信じたので「何故そんな簡単に信じちゃうの?」的な感じのことを聞くとあんな驚愕体験した後に前世なんだ、言われると信じちゃうよね、むしろ辻褄あうわ〜、らしいです。なんか複雑。


「つまり、幼い頃のイリーナは今のイリーナと同一人物だったんだな?」

ハルロド様の問いに私は頷く。

「本当に今まで申し訳ありませんでした」

「いや!むしろこちらこそ謝らなければならない。すまなかった。」

「いえいえいえ!頭をあげてください、ハルロド様。」


王族よ!頭を下げてくれるのは嬉しいのだけれどもちょっとなんて言うか気まずい、って言うかなんというか?


みたいなことを遠まわしに伝えつつ、今まで酷いことしてきたのは確かだからおあいこで、的なことで決着はついた。


「・・・なんか、みんなもごめんね。中身こんな残念な感じで。私、本当は素の喋り方こんな感じだし、言動も優雅なとこなんて一つもないし・・・、なんか今まで騙してきたみたいで・・・」

「いえ、私は今のお嬢様が大好きですよ」


驚いてパッと顔を上げると優しく微笑むニコラスがいた。

「私は正直、『おーともーど』とやらの時のお嬢様は義務だから仕えておりました。ですが、今の私はたまに私にも見せてくれる素のお嬢様が大好きなのです。だから今は心の底からお嬢様にお仕えしたいと思っていますよ。」

ニコラスはそう言ってから私の元に近づいて跪いた。

「私は一生あなたに仕えます。お嬢様」

手の甲をとってかするくらいのキスをされた。

少しの間洗練された動きに見とれていると先程まで転移する時に力を使いすぎたせいでぐったりしていたアーネストに剥がされた。

「なに、さり気なくいちゃついてんだよ。」

「嫉妬ですか?見苦しいですよ」

「悪いか、馬鹿」


目の前で言い合っているのをよく理解せずに呆然と見ているとハルロド様が私に向き直る。

「イリーナ、俺も素のイリーナが好きだ。昔、優しくしてくれたイリーナは『おーともーど』になる前のイリーナなんだろ?むしろ大歓迎だ。」

ふっ、と笑ったその笑顔は王子様そのもので、もう頭がショート寸前だ。

「ふん、あなたが変わったのはそのせいですか。・・・仲良くしてやらないこともないですよ。」

「あ、お断りします。」

が、ルイス様の上から発言のお陰で若干頭が覚めた。

ん?この返答どこかの馬鹿神に・・・?

デジャヴを覚えない気もしなくはないけど・・・。

「な、なんでですか?!!」

騒ぐルイス様が面白いので放置しておこう。


「なるほどね〜!イリーナちゃん、本当に予想外で面白いよ。そっかー、あの頃とは別人なんだね」

「あ、はい。レイ様にもご迷惑をおかけしました。」

「いやいや、大丈夫!これからは僕がかけていくからねっ!」

・・・レイ様に非常にいい笑顔で言われましたけど、冗談じゃないからね?!何するつもりかな?


「お前も大変だったんだな。」

はぁ、とオッサンっぽいため息が聞こえたのでそっちに向き直ると本物のオッサンがため息をついていた。

「・・・なんか今すげぇ失礼なこと思い浮かべただろ?」

「そんなことないですよ?」

笑顔でニッコリ微笑むとザハール先生に「嫌な奴〜」と苦笑交じりに返された。と、突然真面目な顔になった先生が頭を下げた。

「・・・悪かった。よく知りもせずお前を一方的に悪者にして。」

「・・・いえ、それに関しては確実に私は悪なので」

ちょっとおちゃらけて答えるとザハール先生は笑って私の頭をわしわしと撫でる。


「お嬢様にタバコの匂いがつきます。やめてください。」

と、ニコラスがそんな先生の腕を掴んで随分失礼なことを言った。

「おーおー、随分な犬が懐いたな。躾とけよ、イリーナ」

何この頷きたくなさすぎる忠告・・・。



なんて思ってると未だにぐったりしていたアーネストが復活した。

「騒がしいわ。ったく・・・」

アーネストは起きてすぐボソリと忌々しそうに呟いたもののすぐに少しだけ笑って「良かったな」と私にいってくれた。

「うん。とっても楽しい。生まれ変われて良かったよ」

「俺もお前に会えてよかったよ」

アーネストが柄にもなく真面目な声で言うから私はなんだかおかしくなって少し笑った。

「何その口説き文句みたいなセリフ」

「口説いてんだよ」

「は?」

「は?」

「え?」

「え?」


沈黙


「まぁ、何はともあれよかったよね・・・」

「いや!サラッと流そうとすんな!!!?」


私の頭の中は絶賛クラッカーを侍が食べてパンパカパーンで鼻毛ガチョーン。お花畑でうふふふふ。


えっと、つまりはとてもパニックを起こしているということです。

・・・まったく何言ってんだか、アーネストくんは。

冗談は良くないゾ♡


「おーい、戻ってこ〜い。意識を飛ばすな〜」

「・・・はっ!ちょっと思考回路がショートしてた!」

「だろうな。顔がすごいことになってたぞ」

「うっさい!」

「・・・で?」


「・・・で?」とは?

私は復活しかけていた思考回路がまた停止するのを感じる。

と言うか考えることを放棄した。


「俺、口説いてるって言ったよね?」

「いやいやいやいや、まてまてまてまて」


ちょっと、現在進行形でアーネストのキャラ変がすごくて戸惑ってるんですけど??何これ、誰よコレ?アーネストこんなチャラ男みたいなこと言う人だっけ?あれ?

「何?」

「いや、なんか色々おかしいって」

「何が?」

「いや、だからアーネストが急にくどっ、口説くとか・・・」

ゴニョゴニョと言葉を濁して伝えるもアーネストは全く気にしないようであっけらかんとしていた。

「何でよ?俺、前からお前のこと好きだよ?」


気絶していいですか?



何アーネスト清々しい顔してんの?って言うかなんかふっきれてない?なによ、何があったのよアーネスト。そしてそもそも君は本当にアーネストなのかい?


「ねぇ、俺にイリーナの1日をくれないか?」

「ほぁ?」

「じゃあ明日の11時にお前の家に迎えにいくわ」

「え?!」


ちょっと!今の返事じゃないよ?!驚きで思わず出た声だよ?!!


と否定をしようとはしたもののあまりにアーネストが嬉しそうに笑うから「まぁ、いっか」なんて思ってしまった私もかなり絆されてると思う。


正直な所、アーネストが何を考えているのかはいまいちよく分からないけどとりあえずは・・・


明日はどんな服を着ようか?





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