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拙い文章なのを承知でお願いがあります。
修正した方がいい所があればコメント下さいませ。
即直します!
マジで頼みます(汗)、ホント頼りにしてますんで。
次に俺が目を覚ましたのは、無駄に広い食堂の様な所だった。
いや、寝ていた訳では無いので目を覚ましたと言うより意識が覚醒した、と言った方が正しいだろうか?
…それにしても、何だか煩い。それに体の彼方此方が痛い様な気がする。
俺は今の自分の状況を把握しようとしてみるが、上手く身体を動かせない事に気づく。
どうやら、自分は何者かに抑え込まれている様だ。
身体が痛いのはこの所為か。
抑え込まれた時に色々打つけたのだろう…まあ、大した痛みでは無いが。
とりあえず、今の状況把握が先だ。
今の俺は取り押さえられてはいるが手足の骨を折られた訳でも、逃げられない様に脚の腱を切られた訳でも無い。この後拷問するのかもしれ無いが、どうにも素人臭い。
暫くこのまま様子を見てみるか…
男に抵抗する気が無いのが分かったのだろう。自分を取り押さえていた者がゆっくりと拘束を解いた。
そこで初めて顔を上げ周りを見渡す事が出来たのだが、顔を上げて目の前の人物を見た瞬間、驚きの余り硬直してしまった。
(ッ……陛下!?)
陛下がなぜ此処に?自分は死んだのだと思っていたが実は違ったのだろうか…?
訳が分からず内心首を捻っていると、思いがけない言葉を投げつけられ、再び硬直する事になる。
「お前には心底失望した。…いや、最初からお前に何も期待などしていなかったが…今度の事ではっきりと分かった。お前は私にとって有害でしか無い。公爵家であるお前は、どんなに目に余ろうとも中々処分するには至らなかった。だが、今回の事は流石に公爵も庇う事は出来なかったのだろう。よってお前には公爵家長子としての爵位継承権は永久に剥奪、及び今後伯爵家に養子として入ってもらう。しかし爵位の継承権は与えられず、身柄はマトゥン子爵家預かりとする」
食堂がザワリと騒がしくなった。余りの厳しい厳罰と、預かりがマトゥン家だという事に驚いている様だ。
しかし、俺は別の事に驚き戸惑っていた。
陛下の自分に向けられる嫌悪する表情、先程自分が殺した者達と同じ表情。
知らず自分の身体は震えていた。自分の唯一に否定されるのは自分が想像する以上に堪えるものだと初めて知った。
自分の目の前に立つ『陛下』は震える俺を見て、
「漸く自分の仕出かした事の重大さが分かったか」
と、嘲笑う。
何も言わない俺に、侮蔑の表情を隠そうともせず、
「私がお前を許す事はない。二度と私の前に姿を現わすな」
と言い放った。
つまりこれは事実上の完全孤立を表す。これでもう俺に味方をするものはいないだろう。
もう『陛下』は項垂れる俺には見向きもせずに、食堂から立ち去って行った。
呆然とし立ち上がる事も忘れている俺に、俺を取り押さえていた男から、容赦なく冷たい色をはらんだ声が掛かる。
「貴方には一ヶ月の謹慎処分も合わせて下されます。荷物は公爵家から直接送られるそうなので、貴方にはこのままマトゥン子爵家へ移っていただきます」
この瞬間、
俺は何となく……ああ、これが償いなのか、と納得してしまった。
自分の全てを否定され、それでも『生きて』償え、と。
自分は決めていたではないか、『地獄』でこれまでの罪を償うと。
自分の中で何かがストンと綺麗に収まった様な気がした。
それならば、自分のする事は決まっている。
『罪』を償う。例え自分がどうなろうとも。
もう、自分の身体は震えてはいなかった。