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ふわふわと暖かいような、それでいてどこか懐かしいような…そんな感覚を感じて、目を開く。
しかし、辺りには何も無く只々真っ白な空間が広がっているだけ。
「…………?」
此処はどこだ…?
確か俺は、死んだ筈だ。
此処が死後の世界ってものなのか…?その割にはやたら平和すぎる気もするが……
『………ッ…………!……』
「………?」
…なんだ?
『……いや……僕は………ところで…………い!』
「誰かいるのか…?」
『イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ…僕はこんな所で終わる人間じゃ無い…どうして…どうしてどうして!僕は正しい事をしたのに!あんなクズ共いなくなったって誰も…』
「おい、あんた…?」
『何でそんな目で僕を見るんだ!?僕は間違ってなんか……ああっ愛しのエスター様!貴方にとって有害なものは全て排除致しましょう!……え?……僕が有害……?そんな筈……何故…………貴方様までその様な目で僕を見るのですか…?………は………はは…………ははは……有害……はははは』
「お、おい…あんた大丈夫か…?」
『は……ははは………有害……はは………有害有害有害………排除対象は……僕……?ははははははははははははははははははは……………!有害な邪魔者は排除………排除…排除!排除!排除!排除!!!』
ブツン
突然何かが断ち切られる様な音、それと同時に先程の声が聞こえなくなる。
「一体何だったんだ…?」
訳が分からず首をかしげる。…と言っても、どうやら今自分は精神体らしいので首など無いのだが。
さて、これからどうしたものかと考えていると、白一色の空間が歪み始めた。歪な、様々な色が大きな渦を作り男を飲み込もうとする。
………あー…これはヤバイ感じ…?
とりあえず抵抗してみたが、まるでダメだった。
徐々に自身が飲み込まれていく感覚に、言いようの無い不快感を感じながら男の意識は途絶えた。
すみません(汗)
凄く短いです。