440列車 梓萌3
「へぇ、光君に料理教えてるんだ。」
梓は感心したように言った。
「ウチも手伝ってくれないかな・・・。陽君とかは手伝ってくれないだろうけど、せめて晴夏ちゃんと彩萌ちゃんはなぁ・・・。」
「手伝ってくれないの。」
「・・・うん。ていうかそれは私も悪いんだけどね・・・。私って結構いろいろ料理作るのよ。」
「うん、知ってる。大希君のため二でしょ。梓が大希君のこと大好きなのは知ってるよ。」
そういうと、梓は顔を赤くして、肩をすぼめた。
「そ・・・そう言う萌だってナガシィ君のこと大好きでしょ。出なきゃ早々に乗り換えてるわよね。」
「・・・そうかもね・・・フフフ。」
「・・・もう、恥ずかしいこと言わないでよね。・・・えーっと、ああ。料理の話か。私って結構いろいろ作るんだけど、そのときって全部一人で作っちゃうんだよ。だから、「手伝いたい」とか言われても、「大丈夫」って返しちゃうの。」
「「ダイジョバナイ」とは言わないの。」
「すっごい懐かしい言い回しね・・・。ポ○モンダ○パ終わって以来見てないなぁ・・・。」
「・・・ベ○トウ○ッシュはともかく、X○は見たでしょ。」
「・・・○Yはね・・・って話変わってる。」
「話変えたのは梓でしょ。」
「ああ、ごめん。」
「それにしても、梓って料理になるとスイッチでも入るの。手伝って貰えばいいじゃん。」
「ああ、何かねぇ手出して欲しくないって思うのよ。私はみんなにおいしいって言って貰いたいから・・・。」
と言うとすぐさま、
「大希君にでしょ。」
と言い換えてきた。
「さすがに4人の母親にまでなってそういうことは言わないわよ。」
「でも本音は。」
「・・・大希においしいって行って貰いたいです、はい。」
「素直でよろしい。」
「うっ・・・。」
「梓のことなんとなく分かった気がした。ようは手伝って貰うのはいいけど、それで大希君のための料理が魔法の料理にされるのは自分の気が許せないって事でしょ。」
「・・・そうね・・・そうよ。」
「・・・別に魔法の料理にはされないと思うけど。塩と砂糖間違えられそうになったら全力で止めればいいじゃん。梓ももうちょっと自分の子供信じてみたら。」
「・・・うん・・・分かっちゃいるんだけど・・・。」
「・・・あっ、そうだ。梓お菓子食べる。」
「私はいいわ。」
「そう・・・。体型気になるの。」
「・・・体型と言うよりは自分の健康かな・・・。大希も私が病気とかになったら家事してくれるけど、家事してる間にいろいろと大きい音が聞こえてくるから、おちおち寝てもいられないからね。だったら私が全部できるように健康でいなくちゃね。」
「ハハハ・・・。それはウチも同じね。ていうか、ナガシィの場合は家事がほとんどできないんだけど。」
「萌病気になったらどうするのよ。」
「んー・・・。まぁなんとかなるでしょ。っていってるから本当になんとかなるんじゃない。」
「ハハハ・・・。萌、病気になったら私がこのうちの家事手伝おうか。ていうかやろうか。」
「ありがとう、でも梓にまで迷惑かけられないよ。梓は自分の家で大希君の帰りをゆっくり待ってたら。」
「・・・。」




