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MAIN TRAFFIC4  作者: 浜北の「ひかり」
Hikari Episode:3
77/102

438列車 まずない

 僕は前に並べられているご飯を見た。その後にも絵を見る。(もえ)はニコニコ笑っているけど、前に置いてあるご飯をごまかすことにはなってないよ・・・。

「エヘヘヘ。許してね。」

僕と目線が合うとすかさずそう言った。

「・・・許してねって・・・。」

「許してね。」

「・・・分かったよ、今回だけだよ。いただきます。」

そう言い、僕はおかれたご飯を食べ始めた。(もえ)の手料理はおいしいんだよねぇ・・・。

「そういえば・・・今日は(ひかり)も手伝ったんだよね。(ひかり)が作ったのってどれなの。」

並べられた料理を見回しながら、聞いた。

「ほうれん草の卵とじ。まずいって事は無いから安心して。私も食べたから。」

「ふぅん・・・。」

食べてみた。・・・うーん。

「ちょっと微妙・・・。」

「・・・微妙かぁ・・・。でも、私が作ってるのと同じ作り方したんだけどなぁ。やっぱり慣れてないからかな。」

「まぁ、おいしいし、これはこれでいいよ。」

僕はご飯を口に運ぶ。(ひかり)って今まで料理作ったことなかったよなぁ・・・。初めてにしては結構頑張ったほうかな。そう考えながら、ちらっと(もえ)を見ると何か言いたそうな表情が目に入る。

「なぁに。」

「あっ、分かった。」

(もえ)のことちょっとは分かるよ。」

「えっとねぇ、今度ゴールデンウィークに実家に帰るでしょ。」

「うん、まぁそうね。ゴールデンウィークには帰らないけど。」

「それでね、帰省する時はレヴォちゃんでかえって欲しいんだよ。今回というかここしばらく「ひかり」の切符取れないからさ。」

「・・・な・・・何で。」

「「何で」じゃない。お正月に元日乗り放題切符で旅したでしょ。それにその後に「ひかり」で帰省もしたでしょ。そのせいでしばらく新幹線に回せるお金がないのよ。これから向こう1年は電車で旅するのはやめて欲しいのよ。家計のためにもね。」

「・・・家計のためにも・・・。」

「ナガシィ、私は別にレヴォちゃん運転してって頼んでるわけじゃないわよ。運転したくないなら、私が運転するしさ。・・・あっ、それだけじゃ満足できないなら、私でもいいのよ。久しぶりに。・・・まっ、私を食べるかどうかはおいといてナガシィ、オ・ネ・ガ・イ。」

「・・・分かったよ。今回だけだからね。」

「ありがとう。」

ああ、また「今回だけ」って言っちゃった・・・。そう言いつつ百恵の言うことは結構聞いてるんだけどね。(もえ)も僕のことよく分かってるなぁ・・・。

「・・・。」

「んっ。」

「今日出たら明日からお休みなんだよね2日間。」

「うん。」

(もえ)はちらっと近くに下がっているカレンダーを見た。そのカレンダーには日付の隣に白抜きの記号と黒塗りの記号が書かれている。今日の日付の隣には黒塗りの記号が入っている。そして、明日の日付にはただの横棒が入り、明後日と明明後日には休の字が書かれている。

「久しぶりの連休よね。休み希望出したりした。」

「してないよ。って、本題。明日お昼に(もえ)のこと・・・。」

「・・・はいはい。いいよ。だから、それ以上その話はしない。でも、珍しいね。ナガシィからそういうこと言うって。」

「いいでしょ。僕だって男なんだし。」

「そうね・・・。そうよね。あっ、でもこの歳になっちゃった私でもいいの。。」

「さすがにお婆ちゃんとかになったら考えるけどね・・・。」

「・・・大希(だいき)君みたいなこと言っちゃって。」

「ハハハ。」

「・・・早く食べなよ。出ないと明日の私も亡くなっちゃうわよ。」

「あっ、そうだね。」

まずない(もえ)とのやりとりでした。


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