419列車 ゲームの話
月も4月に入り、年度も替わる。4月から私たちは中学2年生になる。まぁ、大きく変わる事って言うのは小学校から中学校に上がるときほどはないと思っている。
「光。」
そういい、光の部屋のドアを開けた。
「何。」
光からはそう反応が返ってきた。
「また勉強してるの。」
「しちゃダメ・・・。」
「ダメよ。光との差がますます広がって、光と比べられるのがいやだもん。」
そう言ったら、光はため息をついた。
「それは、智萌が何もしてないからでしょ。とりあえずでも勉強すれば。少しは差が埋められると思うよ。」
うっ・・・。
「違うよ。光が努力しすぎなだけだよ。ていうか、いつから姉より出来る弟になったのよ。」
「出来る弟ってねぇ・・・。ウチは出来ない姉が心配なんだけど。」
「うわぁ。今出来ないって言った。私のこと出来ないって言った。」
「実際出来てないじゃん。」
「・・・。」
いつから出来る弟って言っても、結構前からなんだけどなぁ・・・。ていうか、実際出来ないじゃんって、言わなくてもいいじゃん。まぁ、光よりいい成績取れるの体育と家庭科ぐらいしかないんだけど、テヘ。
「・・・。」
「・・・ああ、もう集中力切れちゃったなぁ。今日はここまでにしようかな。」
そういい、光は勉強道具をしまい始めた。よかった、これで姉との差があんまり広がることはなかったというわけだ。
「何嬉しそうにしてるのさ。」
「えっ。嬉しそうにしてた。」
「お父さんとお同じで表情は顔に出るからね。さすがお父さんの子。」
「光だって、お父さんの子じゃん。」
「そうだね。・・・それで、今日は何して遊ぼうと思ったの。」
光そういうところはお見通しなんだ・・・。光、私のことお母さん似にて人の行動よく分かるって言うのに、私のこともよく分かってるじゃん。
「遊○王やろうよ。タッグ○ォースで対戦しよう。」
「いいよ。」
「光って何デッキ使う。」
「そこ、先にネタバレして欲しいの。」
「うん。」
「ウチは海皇デッキだけど。智萌は。」
「私は最近作ったデッキ試そうと思うんだ。お母さんとタッグ○ォースしても、お母さんの強運が発動して、だいたいシューティング・○ェーサーでK.Oされるから面白くないのよ。」
「お母さんの強運はチートだよね。勝てるわけないよ。」
「強運が発動しないときは簡単に勝てるのにねぇ・・・。」
「ポ○モンとかはするの。」
「するよ。でも、お母さんのゲッコ○ガ強いし。」
「アニメじゃないんだから、ジュ○インとかの草タイプで行けばいいでしょ。」
「1対1ならそれでいいわよ。ただ、私はタッグで勝ちたいの。お母さんのファ○アロー炎タイプでしょ。うかつに草出せない。」
「・・・。」
「何か言ってよ。」
「いや、ウチはあんまりゲームは詳しくないし。それにゲームならと百恵の方がうまいでしょ。」
「詳しくないとか言うくせに、戦略とかはうまいの、光は。」
今日もゲームの話は止まらない。




