415列車 合否判定
2月、滋賀県は少ないが雪に閉ざされることがある。今年の冬も雪に閉ざされたことがあり、今日はそれから2,3日経った後だ。日陰になるところにはまだまだ雪が残っている。これらの雪は昼間に溶けたものが夜の冷え込みで凍り付いており、道路のアスファルトにくっついて取りづらくなっている。
「何で今日雪が降ってくれないのよ。」
智萌はぶつぶつ言いながら、ウチの隣を歩いている。
「汚点とさんにそんなこと言っても仕方ないでしょ。」
「だって、雪降ったの土日じゃ無い。土曜日と日曜日に雪が積もったって学校は休校にならないでしょ。」
「・・・。」
いや、雪で休校になったことウチらが通っている間に無いじゃん・・・。
「はい、はい。」
ウチがそう言って智萌の言い分を流そうとすると、背負っている鞄に何かあたった。
「あっ、鞄にあたっちゃった。」
「・・・。」
「ひっ、ごめんなさい。」
「全く、氷を投げるな。頭に当たったらどうするのさ。」
「いやぁ、頭に当てない自信はあったから。」
「・・・。」
「もうしません。」
「それでよし。」
とは言ったものの、智萌の顔を見る限りは反省してなさそうだな・・・。全く、こういうのを見てるとどっちが上なのか分からなくなってくるなぁ・・・。智萌は一応お姉ちゃんなんだからしっかりして欲しいと思うんだけど・・・。
「おはよう。二人とも。」
そういい、こっちに来るのはユサとモズだ。
「おはよう、由佐ちゃん、あさひちゃん。」
「今日も寒いねぇ。」
「本当。」
ユサと智萌の会話をウチとも図は少し離れてみていた。
「似たもの同士だよねぇ。さっきも雪ぶつけられたのよ、由佐ちゃんにね。光君にやられなかった。」
「もうやられ済みだから。」
「あっ・・・。」
「そういえば、モズ。塾のテストって結果いつ分かるとかある。」
「ああ、統一テストのね。そろそろ結果が分かる頃だと思うわよ。今日塾に行ってみたら、分かるかもね。」
「ふぅん。そうなんだ・・・。」
結果は気になる。だが、軽い反応にしておこう。
学校が終わると、ウチは家に帰り塾に行く準備をしてまた家を出た。塾に着くと先生がウチに統一テストの結果を渡してきた。モズの言うとおり結果が分かるのは今日だったみたいだ。
「・・・。」
結果は満足出来ないな・・・。岩槻の合否判定はDランク・・・。Eよりはいいけど・・・。
(頑張らなきゃね。)
目標は合否判定をAにまで持っていくこと・・・。
(クッ・・・。)




