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MAIN TRAFFIC4  作者: 浜北の「ひかり」
Hikari Episode:1
48/102

409列車 新快速の車内

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

「・・・。」

亜美(あみ)の家を出てからウチらは新快速(しんかいそく)の車内で黙り込んでいた。普段、新快速(しんかいそく)に乗るときは前面展望を見るため、進行方向の先頭車に乗っているものだが、今回ばかりはその気にはならなかった。

崇城(そうじょう)さんってすごいんだな。」

キラがそう言ったのが初めての会話でもあった。

「ああ。すごかったな・・・。」

ウチはそう答えただけだ。ウチが持っている切符のほとんどが「ひかり」の普通車指定席なのに。

北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)もう15回以上乗ってるんだよなぁ・・・。羨ましいよなぁ・・・。」

「・・・。」

内訳は新青森(しんあおもり)新函館北斗(しんはこだてほくと)の往復が12回。新青森(しんあおもり)札幌(さっぽろ)の往復が4回。北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)札幌(さっぽろ)まで伸びてもうそれだけ行っていた。ああ、全部大阪(おおさか)からの往復切符だったなぁ・・・。もうそこまで行くと羨ましいの域を超えているように思えるんだよなぁ・・・。ってそんなことは今関係ない。

「ていうよりも、高校の話されちゃったね。」

「あっ・・・。ああ。いいだろう。まだ中2にすらなってないんだからさ。」

キラの言うことも分からないわけじゃない。

「確かになってないけどさ。亜美(あみ)の言ってた高校って東京(とうきょう)のでしょ。中3の進路決めるときに突然言われても親がどうしようも出来ないと思うんだよなぁ。」

「言うこと違うなぁ・・・。って岩槻行きたいって思ってるって事。」

キラは驚いている。

「行けるんならね。」

「・・・いけるんならね。」

「学力足りるかなぁ・・・。」

(かなり行く気だな・・・。)

「・・・キラは行く気はしないの。亜美(あみ)も言ってたけど、元々鉄道高校だったって。」

キラはちょっと考えてから、

「あの、そりゃ確かにいい話だよ。でも、東京(とうきょう)なんだぜ。」

東京(とうきょう)なんだよなぁ。」

「それに、俺まだ進学とかよく考えてないんだよ。光だってそうだろう。」

「そうだな・・・。真剣にはまだね・・・。」

ウチはそう答える。

東京(とうきょう)かぁ・・・。)

ウチは心の中で言った。一番の問題はそれなんだよなぁ・・・。あっ・・・。

 新快速(しんかいそく)岸辺(きしべ)を通過した。発車後すぐの321系を高速で追い抜いているとき、ウチは思い出したのだ。


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