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9/21

評判は地。

そんな硬直状態の中、口火を切ったのはルシシアンの姫だった。

「あなたの国の代表は、この女性だったかしら?」

「い、いえ、」

姫の鋭い視線に、王は震えた。

「そうよね。じゃあやり直して頂戴。」

姫は護衛から靴を受け取り、席からたった。

そして、こう叫んだのだ。

「ソフィア・バレンティノ!あなたの踊りを見せて頂戴!」

と。

会場はざわめいた。

国民たちも大国の不評を買うことの恐ろしさを知っていた。

「もしかしたらやり直せるチャンスなのでは。」といった喜びの声や、

「ソフィアって、あの性格が悪くて捨てられたやつだろ?」「踊れないでしょ?」

といったソフィアに対する声だった。


マリーナは騎士につれられ、舞台から降ろされた。

「なに?ちょっと、なんなの?」

きょとん、として平然と席に戻った。


ソフィアはそんな動きに驚いた。

しかし、大国の姫直々のご指名とあっては、出て行かざるを得ない。

ソフィアは思い腰を上げた。


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