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そのつぎ
予定通り俺の前には平穏で安穏な学生生活が待っていてくれた。
人によっては面白味のない道だと馬鹿にするだろうが、それがその時の俺の願望だったのだから仕方がない。それに、なにもない事ほど幸せなこともないのだから。
平穏無事にすごした高校生活もいよいよ大詰めに差し掛かり、自分の未来を選ぶ時期がやってきた。
三年間。
そんな長い時を共にすごした友人たちとの別れは辛いが、新たな地へと足を踏み入れる為の犠牲であるのだから受け入れる他ない。
そうして手に入れた夢のキャンパスライフは、また孤独から始まった。
ここは夢を追い求める場所。
隣でまどろむ彼らは皆、正真正銘のライバルだ。共に戦い、共に励まし、そして争う好敵手。
同じ舞台のトーナメントで、金を手にするのはただ一人。
それは自分か、はたまたあいつか。
終わってみるまでわからない。
最後まで立ち続けた奴が、勝者なのだ。
読んでくださりありがとうございます。