つぎ
暗い人間の部類に入った俺は、本を読んでいるだけで気持ち悪いだの根暗だの、悪口や陰口をたたかれた。明るい人間がたまに本を読んだらその本の内容がどうであれ、文学少年だと呼ばれるのに対してこの仕打ちだ。理不尽にもほどがある。張り合うつもりはないが、俺の方がわりと文学少年だ。
たまにテストでいい点数をとると、家帰っても勉強しかすることないんだよきっと。かわいそう。そういえば学校でもずっと机にいるじゃん。気持ち悪い。だとか、机にいたら勝手に勉強してるわけじゃあるまいし。机=勉強なら、お前らが昼休み教室で話してることは勉強になるぞ?まぁ、そんな真面目に意見したところで、またそれが気持ち悪いにつながるのだろうから口にはしないけどな。
高校は知らない場所に行きたかった。何事もない平穏を目指して、少し背伸びした学校に行った。結果は良好。知り合いなんて誰もいないある意味で寂しいスタートだったが、出席番号前後の友人が出来た。
その代わりに勉強するのが大変だった。ギリギリの状態で入ったここは県内でも指折りの進学校で、毎日家に帰っては予習、復習をしなくては勉強に追いつけなかった。まぁ、それも平和な学校生活のためだと思ったら全く苦ではなかった。
読んでくださりありがとうございました。