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まったりと

午後、弁当の満腹感で幸せな気持ちで全然、理解できない授業をBGMに窓を眺めて。


「彼女が欲しい」


ふと、思った。いや、何時も思ってるけど………。男としては当然だろう?

まあ、けど、現実の彼女を作るのは非常に難しい。それに、彼女との関係を保つためのお金もない。(プレゼントとかデート代とか)

彼女に財布扱いされて、俺に金を貸してくれと泣きついてきた友人の顔を思い出した。

そして、自分のデコボコの肌を触りながら思う。


「………よし、ならゲームの中で作ろう」


ゲームの中なら、今までの問題点が全て解消される。


俺は最初はゲームにはあまり、興味がなかった。だから友達に誘われても断り続けていたが今回は違う。そう、VRMMOなら話は別だ。

ゲームの中には可愛い子が沢山いるし、プレーヤーで無くてもNPCの彼女でもいい。普通のVRMMOならそんな事は出来ないけど………あるゲームだけ違うらしい。


そのゲームはソフトならなんとか買えるのだが、そもそものVRMMO専用の機種は100万近くするので中々VRMMOというジャンル自体に手を出しにくかった。そんな事を友達に話すと、


「じゃ、俺が用意して上げるよ。家族人数分のソフトと機種」


流石にそれはまずいだろう。と思いやんわりと断ったんだがそいつは自分と同じVRMMOをやっている同級生が少なくて困っていたから良いとのこと。


今度はなんでそんな簡単に用意出来るのかと聞く。そう、今の時代VRMMO専用機種は100万近くする。更に、余りにもVRMMOが爆発的にヒットしているので会社に問い合わせしてもらうのが一般的になっている。店舗に置かれる事なんてそうそう無い。それほど人気なのだ。そしたら、

「えっと、俺がその社長の子供だって知っていてそんな事を言ってるの?」

と爆弾発言をしてくれた。

…………まあ、いいけどね。

そんことで今、我が家にそのVRMMO専用機種『Different world gate』通称、DWGがある。

あぁ、貰った後そいつににゲームに興味無かったのになんでやりたくなったかと聞かれたときに「彼女が出来るって聞いたから」って答えて殴られた。


何もふくれっ面でする事はないよな〜。頬っぺたが痛い。


そんな事で殴るなよな…………。男として当然な事だろ?


ええっと、先ずは…………。脳波パターンの計測っと…………。


その他に色々設定作業があった。設定作業だけで真夜中になってしまった。正式サービスは明日からだからいいけど………。うーん楽しみだ。


次の日放課後の学校で例の友達に声をかけられた。今更だがこいつは俺の隣の席の坂本。小顔のイケメンでコアなゲーマーだ。大手ゲーム会社の『SAKAMOTO』の社長の親族だってのは昨日始めて聞いたのだけど…………

まあ、細かいことはどうでもいいけど………


坂本に簡単なゲームの説明をしてもらった。まあ、βテストの話だけどな。

まとめるとこんな感じだ。



ゲームの名前はディヴァイス オンライン。



レベルで上がるのは体力と魔力だけらしい。後の物理攻撃、魔法攻撃、物理体制、魔法体制、命中力はレベルを上げて手に入るステータスポイントで割り振るらしい。その他、色々はスキルというのを上げなくてはいけないらしい。スキルの種類は無数に有ってβテストのトッププレイヤーも全部は確認できてはいないらしい。


職業も数え切れないくらいあるらしい。

大抵、最初はどのプレイヤーも冒険者から始まるらしいけど。


そして、このゲームに興味を持った最大の理由の彼女を作れる機能は坂本でも知らないらしい。だが、βテストの参加者が書き込んだとと思われるスレを俺は知っている。

内容はこんな感じだ。



____________________________________




【ディヴァイス オンラインでNPC彼女を作った件について】


001: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


リアルじゃ、無理だったからこっちで頑張ってみたけど何か?


002: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


お前wwww


003: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


てか、そんな事出来んの?


004: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


まあ、確かにリアルより、可愛い子かなりいるよな…………


俺もリアルに彼女いるけど………こっちで作ってみようかな?


005: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


おい、≫004、ボコしてやる。ちょっと体育館裏まで来いヤ


06: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


≫03 メッセージレターをラブレターとしてNPCに送ったら出来た


ちなみに、相手はヒューマン14歳のひんぬー


07: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします



ロリも大概にしろよw


08: 以下、名無しにかわりまして独り身が送りします


リアルじゃ犯罪じゃねえかwwww




____________________________________



こんな感じだ。楽しみだ。


正式サービスは今日の午後5時からだ。

うん、本当に楽しみだ。


坂本に礼を言って誰もいない放課後の教室を飛び出そうとした。

すると坂本に呼び止められた。


「ねっ、ねぇ。修司は俺と一緒にゲームするのは嫌?」


「いや、嫌ではないけど…………序盤は一人でやりたいからある程度強くなったら一緒にゲームプレイしようぜ」


彼女を作るのに友達連れはキツイものがあるからな。ナンパなら話は別だがな……


「あっ………そうだよね………。うん、待ってるぜ」


「おお、じゃあな!」


俺は家路を急いだ。


玄関のドアを乱暴に開ける。靴を揃える余裕なんでない。そのまま俺の部屋に駆け込みたいぐらいだった、けど、VRMMOを夜遅くまでやるつもりなら晩御飯をちゃんと食べといた方がいいと母親が言っていたので飯をしっかりと食べた。


飯を食ってると弟と妹が帰ってきた。


「おっ、兄貴帰ってきてたの?」

「にーちゃんがこんな時間にいる〜。高校サボった〜」

中学生の弟と小学生の妹だ。弟は少し捻くれているがまあまあ可愛い弟だ。妹は明らかに計算し尽くされた行動をとっている。兄である俺でなければ思わず引っかかってしまうだろう。全く、末恐ろしい妹だ。

「5時間だったんだよ………。学校が終わってから急いで帰ってきたんだぜ。VRMMOのためにな。お前らもそうなんだろう?」

「「否定はしないよ」」


所詮は子供か………

俺もだが………


「じゃ、飯食って、風呂入って、さっさと始めようぜ」

俺は夕食のおにぎりを二人にわたした。


「風呂、先に入ってるからな。そして、先にゲームしてるぞ」

「お風呂上がるの遅かったら、にーちゃんの着替え覗くから」


うん、悪くもないと思った俺は変態でした。


「注意するよ………」


風呂から出た後直ぐに自室に向かった。

ベットに横たわり、目を閉じる。

DWGを起動した。

真っ白な空間に出た。


『ディヴァイスオンラインへようこそ。これから、ディヴァイスオンラインについての簡単な説明をします………。先ずは、アバターを制作して下さい。』


ふむ、ゲームでの容姿か………。全く自分とは別の姿にするのもいいけど………この前VRMMOで容姿をイケメンにしすぎると性格に多大な影響を与えるって雑誌に書いてあったから、自分の容姿に似せて作るか………


黒髮で黒目、モブメンでもイケメンでもない顔。一言で地味、ふむ、これで決定っと………



『容姿が決まりましたね。では次はキャラクターネームを決めて下さい』


これは………うん、よし


【白鶺鴒】

好きな鳥の名前だ。白と黒色がとても綺麗でチョコチョコ歩く姿がとても可愛かったりする


『白鶺鴒ですね。ではゲームを楽しんで下さい』


よし、さっそく始めて行くぞ!

読んで下さりありがとうございます


今日の夜9時に2話を投稿します

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