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城郭の調香師 第1部 赤い月の呪いと調香師と紫の炎  作者: 悠 聖藍


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第1部 第21話 悪魔狩り

 …あれが、あれが特異遺伝子の力?初めて見た。


「なぜ、彼の幇助(ほうじょ)をしたのかね?」


「私は、かつて幼い頃に妹と一緒に家を出ました。話せば長くなりますが…要は母親から悪魔狩りの仕打ちを受けていたのです」


 悪魔狩り…

かつてこの国で大昔、特異遺伝子を持つ人間は皆悪魔だと言って、排除しようとした忌まわしい歴史…。

田舎のほうではまだ根強くその悪しき風習があると言うが…。


「…君は、国際特務機関などからスカウトは来なかったのかね?」


「それはないです。父は懸命に働いていましたが過労で事故死…。母はその美貌を活かし、トップモデルとなりましたが、私と妹にはお金など、ほとんど渡してくれず遊びに明け暮れ、私は自分と妹を守るために、当時は裏社会で生き延びるしか選択肢はありませんでした。なので私の前職は裏の運び屋。その時に知り合ったのが…」


「ボラン・パウナかね?」


「ええ、彼は私を見つけて、脅して来ました。妹は春に公演予定のミュージカルに、ヒロインに大抜擢されて…それを脅してきたのです」


 …なんてこった…ジュリアンが、特異遺伝子の持ち主で、しかもかつては裏の運び屋だったなんて…


「………」


 師匠は、表情を変えずに、ただただモニター越しで警察官とジュリアンの話を静かに聴いていた。


「…なぜ、そうあっさり白状したのかね?」


「決まってますわ!スチュワート様が好きだからです!」


 ジュリアンは真っ直ぐ警察官の目を見て言い切った。


「妹さんを脅されていたと言うが、警察になぜ相談しないのかね?」


 確かに、なんでなんだ?


「…ひとつは、ボランは性格的に問題のある人物。放っておけばなんらかしら問題を起こす事はわかっていました。なので、わざと計画に協力するフリをして、妹を守ろうと…。そして裏にはもうひとつ…」


 ジュリアンはため息をついて、そして答えた。


「今の…ローデリア社の CEO の第三夫人は誰だと思います?」


 え?どういう事だ?


「…なるほど…そういう事か…」


 師匠は、ここへ来て初めて口を開いた。


「え?どういう事なんですか?師匠」


「ジュリアンが警察に届けなかった理由、そして現CEOの第三夫人…」


 警察官はジュリアンの問いに答えた。


「…ローデリア社のCEO、レオナード・ローデリアの第三夫人…スカーレッド・ローデリア。元トップモデル。警察の資料では、そう記載されてるな」


 ジュリアンは失笑しながらこう言った。


「…フフフ…まあ、かなりの美貌の持ち主だったから取り入るのは簡単だったのかしら?」


 え?どういう事だ?CEO の第三夫人と面識でもあるのか?


「この第三夫人…そう言えば、どことなく君に似てるような…」


 ジュリアンは、警察官の目を真っ直ぐ見て頷いた。


「それはそうでしょう。なにせレオナード・ローデリアCEO の第三夫人、スカーレッド・ローデリアは、私という忌まわしい子供を産んだ実の母です」

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