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城郭の調香師 第1部 赤い月の呪いと調香師と紫の炎  作者: 悠 聖藍


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第1部 第18話 スチュワート・クロウとローデリア社

 リチャードさんは、アイナが淹れたハーブティーを一口飲んだ。


「ほう…これは、香り豊かで、上品な味だな」


「恐れ入ります」


「では、早速本題に入ろう。ローデリア社CEOの次男とは、面識があるだろう?」


「…ええ…」


 え?師匠が、ローデリア社の血縁と面識が?


「ローデリア社のCEOには、三人の夫人がいた。1人目は長男を出産し離婚、2人目は次男を出産したが、CEOの浮気で離婚。3人目は、現在10歳になる三男を出産している。長男は、第1夫人と共にローデリア家から一切関わっていないが、次男は第2夫人の離婚後もローデリア社で研究者として関わっている」


「…やっかいな人物…」


 師匠が、とても硬い表情をしていた。ローデリア社の次男とはいったい…。


「彼は、ローデリア社の開発部門で色々な研究を行っているという。その中でも、かなり執着しているのが…」


「…幻の古代の花…ですね…」


「それって…この前、花屋のリリーさんも言ってた古代の花の事ですか?」


僕は、二人にそう尋ねた。すると、リチャードさんは険しい顔をして


「君もそれを知っているのかね?」


「え?いえ…噂程度です。ローデリア社がそれを狙って、花の流通網を抑えてるとかどうとか…」


 リチャードさんは、師匠のほうになぜか視線を向ける。すると、師匠はなぜか頷いた。


「幻の古代の花に関しては、これ以上は言えない。が、ローデリア社が狙っているのは確かだ。花の流通網に関しては、すでに N・I・A で解放させた。それで、クロウ氏に忠告しに来た。ローデリア社の次男と、君、そしてあの事件に関して」


 あの事件???


「…すみません…あの事については…」


 師匠の表情はいっきに曇った。いったい、あの事件って…。


「…私もこの場で、そのことを言うつもりはない。だが、ローデリア社には気をつけろ。些細なことでも、ほんの少し関わったら…」


 リチャードさんは、眼光鋭く師匠のほうを見た。


「…細心の注意を払っていたつもりでしたけど…どうやら油断したようですね…」


 え?まさか…僕は、ジュリアンのほうに顔を向けた。すると、ジュリアンはこう言った。


「今朝のローデリア社の新作発表会、昨日の紫の炎、ローデリア社の仕業ってことね!」


「こんな事は言いたくはないが、ローデリア社は、警察とも繋がっている。しかも、君もあの事件とは関わりが無いわけがない。それを私は忠告しに来た」


「待って下さい!」


 僕は、思わず叫んでしまった。

「あなたは…NIA は…忠告だけなんですか?ローデリア社は、なんのために師匠の調香レシピを盗んだんですか!?師匠を守ってくれないんですか!?警察は!?国際特務機関だってあるじゃないですか!!アタッカーとか、ブロッカーを要請してくれないんですか!?」


国家情報調査局


アリアンブル王国のインテリジェンス専門の機関

通称…NIA


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