天野宅
天野が海野を寝かせてから数分後。海野が起き上がる。
「何分くらい経ってました?」
「うーん、5分くらい?」
「そうですか。」
「今回は良かったと思うよ。でも、もう少しフィジカルを鍛えた方がいい。技一つ一つは磨かれているのはいいと思った。」
「ありがとうございます。」
「ま、君は成長してるよ。」
「ありがとうございます。」
「それじゃ、夕飯食べる?」
「奥さんは大丈夫なんですか?」
「今から家で食べるんだよ。」
「その……大丈夫なんですか?奥さんにストレスとか……」
「桜も君に会いたいって言ってたな。」
「それならいいですけど……」
僕は天野さんに流されるまま、車に乗り、天野さんの家に行く。
天野さんの家からは高級感のある匂いがした。そして、玄関にはいると、天野さんの奥さん、桜さんがでむかえてくれた。
腹部は少し膨らんでいる。
「海野くん。いらっしゃい。」
「お久しぶりです。桜さん。」
桜さんは笑顔で出迎えてくれた。
そのまま食卓へ通される。しばらく待っていると、天野さんがカレーを持ってきてくれた。
そのまま3人で食卓を囲む。
「そういえば海野くんはもう高校生でしたっけ。」
「はい。一昨日が入学式でして……あ、そういえばお二人はたしか高校入学初日に出会ったんでしたっけ?」
「そうだよ。確か初日にスパークリング大会起こして問題になったんだよな……」
「ああ、最強決定戦でしたっけ?今公式大会に格上げされてますよ。僕も一昨日参加して優勝しました。」
「おお!やったじゃん。」
「確かその後、風紀委員にめっちゃ追いかけられましたけど。」
「うん。なんで?」
「本当ににてますね。海野くんと源くん。本当の兄弟みたいです。」
「血は繋がってないはずなんだけど。でも顔も心なしか僕ににてるんだよな。」
「気のせいですって。」
その後、しばらく談笑し、僕は帰った。