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ODA〜ロリコンのヤンデレ系サイコパス〜  作者: コンソメ
〜ロリコン編〜
8/10

第七話

\(^o^)/オワタ

「話は聞かせて貰った‼︎」


 ーバァン


 勢いよくODA達が揉めている方とは逆側の扉が開く。


三者の反応はそれぞれであった。


ODAの目はスッと細められ、萩埜はビックリしたのか、前話程ではないにしろ目が見開かれている。


対して福崎は「よっ」と片手を上げ、挨拶をしている。


突然の訪問者を周りのモブ達は持て成すでも無く、持て余すでも無く無関心を貫いている。いつもの事でだ、と。


「アッ、すいません間違えました。」


勢いよく開けたドアをおずおずと閉める。


一拍置いて


「話は聞かせて貰った!」

「よっあおい

「またその下からやるの?」


福崎は先ほどと同じ様に挨拶し、萩埜は全力でシャウトする。


「まぁまぁ落ち着いて萩埜くん。どうどう」

「なにその扱い⁉︎・・・まあ落ち着くけど。」


すっかり萩埜は飼い慣らされていた。まあそう興奮するな萩埜どうどう。


「で、何の話ししてたの?」

「話すら聞いていないだと!」


再び勢いを取り戻す萩埜。


「聞きたい?」

「聞きたい聞きたい。なんかすっごく盛り上がってたよね。」


そんな萩埜を無視して福崎は話を進めようとする。


福崎はどこからか持ってきた厨二臭いサングラスをかけ、近場の椅子に座る。そして机に両肘をつけ、口を覆い隠す様に手を組む。


「ようやく語るときが来たようだな・・・」


ーゴクリ


葵が生唾を呑み込む。


「今ここに語ろう。俺VSロリコn」

「黙れ」


途中まで言いかけたところで、萩埜の右ストレートが炸裂する。その一撃は福崎の戦意を刈り取るには十分な程の威力だった。


殴られた福崎は机に突っ伏(つっぷ)し、加害者の萩埜は拳を高らかに掲げ勝利の余韻を楽しんでいた。


一通り余韻に浸った後に身だしなみを整える。


「口を慎みたまえ。君は公共の場にいるのだぞ。」

( ・`ω・´)キリッ


決め台詞を吐き捨てる。


「萩埜くんやっぱりロリコンだったんだ・・・」


だが、そんな茶番を他所に戦慄している少女が一人いた。


「ちっ、違う確かにさっきまでは悪ふざけが過ぎたけど、俺はただ可愛いものが好きなだけであって決してロリコンではない。そもそもロリコンとは・・・『やっぱり』って言った⁉︎なんで葵の中で俺がロリコンという可能性が既に存在してるんだよ!葵の前ではそうゆう話あんまりしてなかったよね?いや、あんまりっていうか全くしてなかった筈だよね。まあそんな事は今どうでもいい。いいか、ロリコンとは(r y」


萩埜の熱弁!しかし効果はいまいちのようだ。


「「はいはい、分かった分かった」」

「なにその連携プレー。何!なんなの?2人は幼馴染だからもはや信頼よりも深いところで繋がってるの?以心伝心なの⁉︎」

「「仲が良いのは認めるけど、流石に言いすぎだよ〜」」

「どこが言いすぎだよ。その域に達するともう匠の技だよ。2人は出来てるの?」

「あははは、それは無いよ。誰がこんな厨二臭い野郎と付き合うの?」

「いやいやお嬢さん言い過ぎじゃない?その発言は俺だけでなくいずれ付き合うであろう人さえ傷つけてるよ。」

「大丈夫だよ。福崎は彼女なんて出来るわけないし、出来て良いものでは無いから。」

「そんな変なパブリックイメージを植え付けて、本当に彼女が出来なくなったらどう責任取るつもりだよ」

「その時はわたしが終わらせてあげる」

「更新中の非リア歴を?」

「人生を」

「辛辣〜〜」


『どんだけ〜』風にケタケタと笑いながら指を振っている


「それにしても助かるよ。福崎はどんなに口汚く罵ったり、罵倒したり、批判したり、非難したり、侮辱したり、侮蔑したり、軽蔑したり、軽侮したり、貶んだり、軽視したり、馬鹿にしたり、愚弄したり、嘲笑したり、嘲弄したり、見下げ果てた眼差しで見たりしても表情は笑ってるから、ストレスの捌け口として利用できるんだよね」

「随分と贅を尽くしてバカにしてくれるな。だが、俺程度の俺ともなるとこの程度蚊に刺され程度だね‼︎」


福崎は左手でフレミングの法則を作り、そのまま顔に持って来て、「実に面白い」とでも言ってしまいそうなポーズを決める。


「凄いなお前あれだけの事を言われ続けて、よくもまあそんなに落ち着いていられるな。Mなの?ドMなの?ドドMなの?」


だが福崎のことを疑い始めたその時。萩埜は気付いてしまう。目尻に光る物がある事に。


「さっきの件だが、前言撤回しよう。多分葵の言葉は全部が全部、福崎の心に深く突き刺さってると思うよ。」

「その通り。俺のこころに深く突き刺さりまくってる。刺さりすぎて俺のこころが見えない程にな‼︎」


振り仮名がウザい。


「でもそれは葵にも伝わってるだろ?俺たちの幼馴染レベルから考えておらの心情が伝わってないとは考えにくい。」

「幼馴染レベル?何それ気持ち悪い・・・」


思わず不快感をあらわにする萩埜。


「ちなみにどれくらいなんだ?福崎と葵は」

「せいぜいレベル7かな。」

「うん、それくらいだね」

「そのレベルになるとどの様な事が起こるのでしょうか・・・。」


怖いもの見たさで恐る恐ると言った様子で尋ねる


「以心伝心までは無いにしろ、多分こんな風に考えてるんだろーなー。ぐらいは分かる」

「一歩手前まで踏み込んでるんだ・・・もうそれは流石としか言いようが無いな。ところでレベルマックスまで行くとどうなるんだ?」

「そうだな、レベルマックスはもはや会話がない。視覚に相手が映っていれば何をしたいか、何を考えてるか、何を感じているかが分かるんだ。」


何それ気持ち悪い。


「何それ会話がない?仲悪いのか仲良いのか分かんないな。」

「仲はいいんだけど、単純に会話がないだけ。『俺たちに言葉は要らないぜ‼︎』状態。」

「それ他人から見たらただの家庭内別居なんだけど。」

「それは・・・しょうがないじゃないかぁ。付け焼き刃なんだから、そんなに追求しないでくれよ。」


( ´・ω・`)

思わず福崎の顔が↖︎こんな風になる。


「仲が良すぎるというのも考えものだな・・・」


何やら思い当たる節があるのか、気まずい空気が流れる。だがそんな空気を心機一転しようと新たな話題へと入る。


「ところで、萩埜のレベル略して萩レベは幾つだ?」

「は?」


唐突なフリにおもわず素っ頓狂(すっとんきょう)な声を思わず萩埜は出してしまう。


「だから、萩レベを聞いてるんだよ。素直に白状しやがれこのロリコン、もとい萌厨が!」

「いきなり攻撃の標準が俺に合わさった⁉︎いやいや、そもそもなんだよ萩レベって。」

「説明しよう。萩レベとはある特定の個人にのみ存在するレベルで、このレベルが上がるにつれて可愛いものに目がなくなるのだ‼︎」

「ヘーソーナンダースゴイネー。ある特定の人って誰だろうねー」

「エッ、そんな事もわからないの?頭悪そう。」


萩埜の血管は興奮のあまり隆起していた。激おこモードである。


「萩埜は自分でレベルいくつぐらいだと思う?」

「2」

「ではここに人間型スカウターが有るので、早速測ってみよう‼︎やったれ葵君に決めた!」

「えっ・・・ああうん。限界突破してる。」


何か別の事を考えていたのか、返事が遅くなるがしっかりと福崎の期待に応えせ見せる葵。


「なにっ!限界突破だと⁉︎葵ここに居てはまずい。何故ならお前は身長は小さめで、顔は可愛いし、THA妹属性満載な上にいつも俺に毒舌を吐き続けているけど、俺以外には普通に接するから、そのギャップが葵の可愛らしさを余計に引き出す要因になっている。つまり、萩埜にとってはかっこうの的なんだ。今すぐ萩埜から離れろ!」

「そろそろキレるぞ。」


ギャーギャーと男子陣がおだやかな会話を楽しんでいる。


だが、そんな2人の事などつゆ知らず、葵はまっすぐにODAを見つめていた。


「一緒に帰ろ?」

女子に声を掛けてもられるなんて、ODAは万死に値する。

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