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ODA〜ロリコンのヤンデレ系サイコパス〜  作者: コンソメ
〜ロリコン編〜
10/10

第九話

『そういえば』と萩埜が話を切り出す。


「幼女趣味を堪能する場合は見つからない。見つかっても大丈夫な所で盗観してるんじゃなかったっけ?」


 ODAはしばし沈思黙考する。


「いやな?なんかいけると思ったんだよ。でも、結果見つかって厳しい現実を突きつけられた。失った物は大きい。それはまるで心にポッカリと穴が空いたようで・・・。だが得たものも大きかった。いつもは見てるだけだろ?したらば五感のうちの1つ視覚でしか楽しめてなかったんだ。だがな、校門の前まで行くと五感すべてで幼女達を満喫することができるんだ!視覚、嗅覚、聴覚は言はずもがな。福崎、萩埜も分かるよな?そして以外だったのが触覚と味覚の2つだ。まず触覚だが、少女並びに幼女が移動するときに微風が生じるんだ。この風を俺が浴びる。つまり間接的に俺は触る事が出来てる訳だ。つまり俺はいつでも幼女並びに少女をお触りし放題という事を知ったよ。そしてここからが一番大切だ。お前ら傾注しろよ。これは俺ですら予想できなかった事なんだが、校門付近は・・・幼女の味がするッ‼︎」


 まるで『ドン』とでも効果音がつきそうなほど勢いよく。そして悠然として叫ぶ。


 だが、そんなODAに流石の萩野であっても動揺を隠せない。


 ー今この邪智変態(ロリコン)の王ODAはなんと言った⁇幼女の味がする?そうだきっとこれは聞き間違えだ。きっと僕が難聴系主人公だから、まともに聞き取れなかったんだそうに違いない。なーんだ聞き間違えか〜じゃああいつはなんて言ったんだろう?そうかきっと幼女『味がある』と言ったんだろう。焦ったわ〜ただのロリコンじゃないか。いつも通りいつも通り。


 萩埜が絶賛混乱中の幼馴染み歴約10年の福崎はこの状況でもしっかりと熟慮して次の対応を考える。


「萩埜はこれ。葵はこれ」


 そう言って福崎は2人にハサミとカッターを手渡した。


「俺が前衛で萩埜が中衛。そして葵が後衛だ。俺は辞書で攻撃から守りつつ隙あらば攻撃する。福崎は積極的に浅くでいい。斬りつけてくれ。最後に葵は手に持ってるカッターでここぞと言う時に思いっきりハサミで刺してくれ。それでトドメを刺すんだ。なに安心しろ、もしまだ息の根があっても俺の辞書の角で思いっきり殴打するから。大丈夫きっと殺れるよ。俺たちの努力は無駄じゃなかったんだ。いや・・・無駄にしちゃいけないんだ。無駄であってはいけない。だからこそ殺そう!今‼︎」


 福崎は熟慮した末に最悪の結果を導き出していた。


 カッターを渡された萩埜はその大きな手で凶器を握りしめる。そして軽く息を吐くと切っ先をODAへと向ける。


 一方で葵は何かを悟ったかのようにただニコニコと笑みを浮かべている。


 福崎は息を軽く整えると腹の底から響き渡る声で叫ぶ


「行くぞ!」


 先行して福崎が駆けてゆく。雄叫びを上げながら飛ぶ鳥を落とす勢いでODAとの間合いを詰める。


 が、


 ーードン


 勢いよく開いたドアに先程までの勢いは何処へやら皆の注目が集まる。


「何やらやるだの何だの随分と物騒な言葉が聞こえたんだが説明してもらおうか。福崎くん」


 そう言って教室に入って来たのは我らが生徒会長であった。


「誰かと思えば立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花で才色兼備、当代無双、高嶺の花の会長さんじゃないですか。今日ははるばるこんな教室まで来てどうしたんですか?」

「私の自己紹介を過大評価した上でしてくれてありがとう福崎。だが私は君の思ってるほど完壁な人間じゃないぞ。ほら完璧の「ぺき」の部分も間違えたし」

「それはただのつまらない自作自演じゃ無いですか。それに実際先輩はモテモテじゃないですし」

「まあ、そこら辺はぼちぼちだな。だがそんな事はどうでもいい」


 ーーーーどうでもいいとか簡単に切り捨てられる先輩の想い人カワイソス


 ボソッと小声で福崎が呟く。


「何か言ったか?福崎」

「いえいえなんでも有りませんよ先輩」

「ふむ、君が何でもないと言うなら何かあるんだろうな。それは今は置いておくとして・・・」

「ほうほう。置いておくとして」

「あまり私の可愛い弟(仮)を虐めないで貰えるかな?」


 チラッとODAに目線を向ける。


「誰が弟ですか、誰が・・・」


 ODAは面倒くさいのか目も合わせようとしない。


「久々に弟(仮)のツンデレを聞くことが出来たよ。これでまた明日からも頑張れる」

「久々って言ってますけど昨日もこんな感じの絡みしてませんでしたっけ?それにこんなのは断じてツンデレなんかじゃないです。良いですか?ツンデレというのは・・・」


 専門家はぎのに素人が口を出してしまった為長い長い『ツンデレとは何か』という議題の講義が始まろうとしている。だが、そんな危険な空気を察したのか先輩はゴホンと咳払いをすると生徒会長としての職務を果たさんと生徒手帳を取り出す。


「あぁ、そうだそうだ。最近は不審者の目撃情報が有るから暗くならないうちに帰ったらどうだ?」

「え?いやでもツンd」

「馬鹿野郎‼︎葵の身に何かあったら萩埜お前どう責任取るつもりだ!!!」

「ツn」

「そうだよ私の身に何かあったらどうするの?」


 会長、福崎、葵の連携プレーで一気に畳み掛ける。


「そ、そうだな帰るか」


 皆の説得に何故か若干引きながらも納得する


 だがここで行く手を阻む者がいた。


「私の弟(仮)は置いていってもらおうか。姉(仮)としてO☆HA☆NA☆SIがあるんだ」

「だが断る」


 少し食い気味で返事をする。だがここで立ち止まる玉じゃなかった。会長は。NOの返事を聞くと両手をわきわきと動かしながらジリジリとODAに迫る。


 だがそんな会長とODAの間に福崎が割って入る。


「俺の事はいい・・・行け」

「だけどそれじゃ福崎お前がッ!」

「フッ」


 ウザったらしか福崎が笑う


「後で追いつく。だから早く行け!」


 盛大な死亡フラグを立ているのにも関わらず、それでも余裕の笑みを浮かべている。


 そんな福崎の姿を見た萩埜は内心『コイツ死んだな』と思いながらも教室をODAと葵を連れて出て行く。


 教室にはウザッたい顔のまま微動だにしない福崎と会長だけだ取り残されていた。

彼女は会長である。名前はまだ無い

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