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ついにゲームが買える

"ネーヘイル金貨を一枚入手しました"


お馴染みのゲームみたいなアナウンスが脳内で流れた。


「おっしゃあああ!!!! 金ゲットおおお! 1.7グラム!!!!!」


雑貨屋の主人が変な目で俺を見るが、そんなこと気にしていられない。


これで貯金が目標額に貯まる。家の近くのあの金ショップに持っていけば相場で七千円くらいになるだろう。ついに念願の手が出なかったゲーム機を買うことが出来るのだ。嬉しさでにやけた顔を隠しきれない。


俺みたいな一般高校生は欲しいと一度は思う、あのゲーム機。なんと三万五千円もするのだ。簡単には手に入らないだろう。


それが、つ、ついに俺の手元に!? 今すぐ家のPCつけてア○ゾンでポチりたい。


あ、これでも本体買えてもゲームソフト買う金が残らない・・・。友達に自慢できるのはまだ当分先かあ。持ってないのは既に俺だけだから話に付いていけなくなるあの時間は悲しすぎて泣けてくる。


しかし夜通し金稼ぎに勤しんでいたので眠たさが尋常ではない。今日はもうこれくらいにしておくか。日本は今深夜3時くらいと思うし、後三時間くらい睡眠が取れる。


学校に遅刻しない自信はあるが、授業中寝るのはさすがにいけないことだろう。怒られる訳にはいかんのでね。


そう思い、俺は手に入った金貨を握りしめ、すっかりお馴染みとなったいつもの合言葉を叫ぶ。


ワープ(脱出)! 日本! 俺の部屋!』


"ビーラスから地球へ強制的に転移します。目を閉じて下さい"


パチッ。はい閉じましたよ。


ヒュン!


両目を開ける。辺りは見慣れた俺の六畳部屋に戻った。真夜中なので視界は真っ暗である。え~と、今何時かな。


お、あったあった。愛用の置時計。三年前に親からプレゼントされた愛用の品だ。ちなみに俺はデパ地下でこれと同じものが二千円で叩き売られていたことを知っている。


03:36。


うわっ、三時間も無いじゃん。さっさと寝よ寝よ。俺は"06:30"に目覚まし時計をセットし、勉強机に握りしめていた金貨を置くと、ベッドの布団に潜り込んだ。眠いから直ぐに寝付ける。


スマホ? そんな高価なものは持ってませ~ん。現代では珍しいスマホなし族なんだよ俺。親買ってくれんし。まあ次買いたいのはこれかな。


そういや明日、てもう今日か、二限に英語の小テスト有ったんだっけ。まあ休み時間に覚えれば何とかなるか。もうこれ以上考えないでおこう。




まさか、異世界から金を持って来ることが出来る能力なんて、本当にお財布的に大助かりだわ。ゴールドだけしか持ち出せないけど。

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