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その胸、魔法では膨らみません ~100LDK幼女憑き~  作者: すぴか
【第1章】もらいものにはロリきたる
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【第6話 7歳のドラム缶】

2016年10月15日改稿しました。

 ――チュンチュン

 朝目が覚めると隣に暖かさを感じる。

 横を向くとそこには美少女が眠っていた。

 暖かさに後ろ髪をひかれながら布団からでて、窓を開き外を見ると久しぶりに青空が見えた。

 さわやかな風が気持ちいい。


「これが朝チュンってやつか」


 もちろんそんな艶っぽい話では無い。

 っていうか、誰だよ?

 たぶんそうなんだろうなーと思う相手は居るものの、そいつは幼女だったはずだ。

 決して思春期真っ盛りのJSなんかではない。


「いや、ほんと誰やねん」

「ん……あと5年……」

「どんだけ寝るつもりだ! 寝たろうでも3年だぞ!」

「んぅ……、もう朝……?」

「ああ、朝だ、そしておまえは誰だ」


 俺は目頭を手で抑えながら尋ねた。

 俺の想像が当たってないことを祈る。


「はぁ? 誰って、何言ってるのよ渡」

「頼む、答えてくれ」

「変なの。私はグリで、あなたの所有物よ?」


 祈ったところで神は死んでいたのだった。

 そう思い返す。

 そしてその言い方は、なんというかいろいろとアウトだぞ。


「……、その言い方は外で言うの禁止な」

「え? なんでよ?」


 首をかしげ、上目使いで聞いてくる美少女、もといグリ。

 俺が通報されるからだよ!とも言えずに何とか誤魔化す。


「えーあー、う~ん、そうそう、二人だけの秘密ってやつだ」


 思いっきりどもってしまった。

 これじゃ誤魔化せないと別に言い訳を考えるが


「あ! そうね! 二人だけの秘密ね! えへへ~」 


 あらやだ、この子チョロすぎませんこと?

 将来悪い男につかまりそうでおじちゃん心配ですよ。

 え? もう俺の所有物だって? ちょっと余計なこと言わないでもらえません?


「それで、だ。なんか大きくというか、姿が変わってないか?」

「うん? あ、ほんとだ」


 グリは嬉しそうに体をぺたぺた触り確認しながらニマニマと笑っている。


「魔法を捕まえて魔力が回復したからちょっと元の姿に近づいたみたい。それに渡の魔力も増えてるし、たぶんそれね」

「元の姿?」

「うん、私の本当の姿はぼんっ! きゅっ! ぼんっ! でグラマーなんだから! 渡が見たらきっと鼻血吹いて倒れちゃうわよ?」

「今はドラム缶だがな」

「うるさいなぁ。そんないじわるいうと元に戻った時に見せてあげないわよ?」


 何とも反応に困る返しである。

 こいつ見せるつもりなのか、そうなのか。

 ぼんっ! きゅっ! ぼんっ!は見たいが、それを本人に言っていいものか。


「……!!」


 俺が返答に困っているとグリも失言に気が付いたらしく顔を真っ赤にして俯いてしまった。


「……、とりあえず顔洗って朝ごはんにしようか」

「……、うん……」


 その後俺たちは気まずい空気の中、洗面所に向かうのであった。



 今日の朝ごはんはインスタント味噌汁、レンジでごはん、それに納豆、海苔、漬物と和風としてみた。

 これもグリには好評だった。

 納豆は臭いが難しいかと思ったが以外にも平気のようだ。

 とはいえ、うまくかき混ぜることができず悪戦苦闘している。


「渡~、このねばねば難しい~」

「納豆な、がんばって混ぜるんだ」

「むぅぅ……」

「それくらいかな、適当に混ぜたらご飯にのせて食べるんだ」

「糸が切れない~……」

 「その辺は慣れだなー」


 その後グリも無事納豆ご飯を食べることができ、ご満悦の様子だった。


「ねばねばがなければいいのに」

「そのねばねばがおいしいんだよ」


 ま、それがわかるようになるのはまだ先の話かな。



 午前中は封印していた客室のうち、1室を開けて掃除をした。

 これでグリの部屋も準備できたが、グリには不評だった。


「態々他の部屋を用意しなくても渡と同じ部屋でいいじゃない」

「そういうわけにはいかんよ」

「私は気にしないわよ?」


 俺が気にするんです。


「……、男女七歳にして席を同じゅうせずともいうしな」

「ふ~ん……、そういうものなのね?」


 グリは首をかしげながらも納得してくれたようだった。



 昼過ぎ、リビングで昨夜捕まえた魔法の確認を行うこととなった。

 

「さて、何の魔法を捕まえられたんだ?」


 漸く魔法らしい魔法が使えるかもしれないと俺はドキドキしながら尋ねた。

 初期の4つは地味だったからな。

 追加で4つも捕まえたんだ、1つくらい派手なのがあるだろう。


「えっとね、霧、力、硬化、混合の4つね」

「ほー、どういう魔法なんだ?」


 グリに説明をしてもらう。

 大体文字通りの魔法だった。


「えー」

「何よ、その微妙な反応」

「いや、だってお前、微妙じゃない?」

「ひどいわね、どれもすごい魔法なのよ?」


 とてもすごいとは思えないのだが。

 しいて言うなら力の魔法は程度によりけりだろうけど使えそうかも?


「どんなふうに?」

「え、えーっと……」

「ほら、即答できないじゃん」

「ま、まって……、そう!霧を大きなスクリーンの代わりにすれば大画面でテレビが見れるわ!

それに力を上げれば重い荷物だってもてるし、硬化を使えば卵は割れないし、混合の魔法で納豆を混ぜるのが楽になるわ!」

「……」

「すごいわよね!?」

「はい」


 俺は押し切られた。



 グリ曰く魔法にはレベルと熟練度があり、レベルの高い魔法でも熟練度が低いと大したことは出来ないらしい。


 それと魔法を使うには魔力が必要で、魔力には空間魔力と精神魔力の2種類があるそうだ。

 空間魔力は空間に存在し無尽蔵だが瞬発力がなく精神魔力は知性ある生物に存在し有限だが瞬発力があるらしい。


 本に逃げ込んだ魔法は空間魔力を収集、蓄積しているとのことだった。


「空間魔力は使い切ってもその場で魔法が使えなくなるだけで済むけど精神魔力を使い切ると気絶してしまうの。

 精神魔力は人によって容量が違っていて、人生経験を積むことで最大容量が増えていくから渡くらいの大人なら、

今もっている魔法のレベルであればよほど魔法を連発しない限り枯渇することはないけど一応注意してね。

 精神魔力は一晩も寝れば完全に回復するから精神魔力の方が使いやすくて空間魔力を使った魔法は今では廃れてしまっているのよね」


 流石に魔導書というだけあって詳しいな。

 以前のポンコツっぷりとこの知識を語る姿、どちらが本物なのだろうか。

 本人いわく姿形に精神も引きずられたらしいが、はたしてどうなんだろうね。


「なるほどな、大体分かったが魔法のレベルと使用魔力量の関係はどうなっているんだ?」

「高いレベルの魔法の方がやっぱり消費魔力量は多いわね。ひとつレベルが上がるごとに消費魔力量は2倍くらいになるわ」

「やっぱそうなるよな」

「どうしてもこればかりは仕方がないわね」

「そういえば他の逃げた魔法について聞いてなかったがどういう魔法が逃げたんだ? 今後の参考にしたいから教えてくれ」


 本当ならもっと先に聞くべきだったのに驚きすぎて聞くことを忘れていた。

 魔法らしい魔法があればいいなぁ。

 そんなことを考えながらグリを見つめる。

 グリは怪訝な顔をしながら魔法について説明を続けた。


 途中、買い出しを挟みつつ夕方まで続いたグリの魔法講義の要点をつまむと

「逃げなかった魔法は各4大元素の派生属性の第3位で、魔法のレベルは1」

「そして昨夜捕まえた魔法は4大元素の派生属性の第2位で、魔法レベルは2」

「この上に各四大元素の派生属性第1位で魔法レベル3の飛翔、剣、氷、盾がある」

「4大元素の風、火、水、地の他に光と闇を加えた6種が上位属性と言われる魔法レベル4となる」

「さらに特殊属性として癒、迷、夢、雷の4種がありこれは魔法レベル5のカテゴリーで使用するには単純計算でレベル1の魔法の16倍の魔力が必要となる」

 とのことだった。

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