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その胸、魔法では膨らみません ~100LDK幼女憑き~  作者: すぴか
【第4章】まどうしょかくしてロリかくさず
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【第5話 感傷と干渉】

ローファンタジー日間ランキング65位に入りました。驚きですね。

これも皆様のおかげです、ありがとうございます。

まさかの1日1400PV超えとは……。

今までの4倍以上、5倍近いです。

もっともっとがんばりますよー!

 病院に到着したときにはすっかり日が暮れてしまっていた。

 途中道を聞かれたり、人が邪魔で電車を降りれなかったりと予定より2時間以上遅れての到着となった。

 受付は既に締まっており、どうするかと思案していると二人組の警備員が通りかかったので聞いてみるとたまたま部屋を知っていたらしく教えてもらえた。

 爺さんは特別個室に入っているようだ。

 それにしてもこの警備員どこかで見たことあるような。

 まぁ気のせいか、それにしても双子で警備員とか珍しいな。

 同じ職場だと困りそうなものだが、片方は耳に傷があるしもう片方は口元に黒子があるからまったく見分けがつかない訳ではないか。


「あちらのエレベーターから行くと近いですよ」

「そうですか、ありがとうございます」


 警備員さんに礼を言って別れエレベーターホールへ向かう。

 グリ達には騒がない様に念押しをしてエレベーターに乗り込んだ。


「んっ……」

「なんやこれ……」

「体が重い、です……」


 皆エレベーターに乗ったことがないのか?

 ああ、そっか、外にいたころはまだエレベーターとか一般的じゃなかったのか。


 チーン


 指定階への到着を知らせる鐘が鳴り、エレベーターの扉が開く。


「ライン全開放! 渡! 警戒して!」

「障壁張るで!」

「戦闘準備です!」

「なにがあった!?」


 エレベーターの扉が開くと同時にグリ達が臨戦態勢をとる。

 何か敵対反応を感知したのか?


「みてわからないの!?」

「扉が閉まって開いただけなのに向こうの景色が変わってるやん!」

「きっと空間魔法です! それも私たちに感知できないくらい高度な!」

「ククッ……、あー、とりあえず大丈夫だから落ち着け」


 なるほど、これが初めてエレベーターに乗った人の反応か。

 ちゃんと説明をしてれば……、いやおもしろいからいいか。


「何その顔……」

「い、いや、なんでもない。これはエレベーターと言ってな、部屋が上下に移動するんだよ。魔法とかじゃなくてどこにでもあるものだよ」

「……、そうだったのね」

「なんや心配損かいな……」

「驚いたです……」


 ふう、ちょっと焦ったワ。

 いきなり臨戦態勢だもんな。

 誰も居なくてよかった。


「それにしても兄さんも人が悪いわ」

「そうよ、こういうのがあるなら先に教えておいてもらわないと」

「いや、すまん、次から気を付けるよ」

「ニヤニヤしてたです……」


 こら、クロノ、余計なこと言わないの。

 唇を尖らせる3人をなだめながら病室へ向かう。


 病室の扉をノックするが反応は無い。

 そっと扉を開き中に入る。


「爺さん……」


 白い部屋にはベッドが一つ、それに心拍を計る機械や点滴の機械が置いてあるだけ。

 1年ぶりに会う爺さんは、まるで死んでいるかのように目を閉じていた。

 呼吸は浅く脈は弱い。

 それでも、確かに生きていた。


「これは……」

「うん? どうした?」

「この人、渡のおじいさん、よね」

「そうだ」


 グリは鋭い目つきで爺さんを見ている。

 一体どうしたというのだろう。

 見るとアルとクロノも目つきが険しい。


「前に電話で一度話したことのある人であっているわよね」

「……そうだぞ? 何が言いたいんだ?」


 そういえばグリは一度だけ話したことがあったんだったカ。

 よく覚えてるな。


「……、居ない」

「は? 爺さんがか?」

「そう、渡のおじいさんはここにいないわ」

「いや、目の前にいるじゃないか」

「違うの、そうじゃないの。おじいさんの肉体は確かにここにあるけど……」

「魂が抜かれているのです……」

「クロノ?」


 どういう意味だ?

 耳がキーンとなリ、脳みその奥がしびれテいる気がする。

 心臓の音がうるさいくらいに響く。


「渡さん、おじいさんの魂は、誰かに囚われているみたいです……」

「囚われている……?」

「はいです、魂が天に召されたのではないのでまだ死んではいませんが……」


 なら、まだ大丈夫なのか?


「なら、魂を取り返セば爺さんの意識は戻るのか?」

「そうです。けど……」

「けど、なんだ」

「……っ!」

「渡、落ち着いて」


 俺は無意識のうちにクロノの両肩を掴んでいた。

 力が入っていたようでクロノの柔肌に跡が付く。


「ッ……! す、すまない」

「い、いえ、大丈夫、です」


 くそ、頭に血が上る。

 今は落ち着かなきャいけないというのに。


「渡はそこの椅子に座ってて。クロノ、説明頼める?」

「はいです……。渡のおじいさんの魂は誰かに囚われていますが天に召されたわけではないので今ならまだ魂を取り戻せば戻すことが出来ます」

「それなラっ!」

「最後まで聞いてくださいです。魂は形をもっていません、なので肉体を離れては長くは持たないです」

「そレは……どのくらいだったら大丈夫なんダ?」

「おおよそ七日、それを過ぎると魂は形を保てなくなり消滅してしまうです……」


 七日……、連絡が来てからもう半日立っている、実質六日か。

 ギリッ

 俺ハ歯ヲ食いしばる。


「つまリ七日以内ニ敵を潰セば爺さんは元に戻るんだナ?」

「渡、落ち着いてって、らしくないわよ?」

「身内が襲われているっていうのに落ち着いてられるか!!」

「っ!!」

「く……、すまん……」


 どうしたっテいうんだ……。

 どうモ感情の起伏が激しくなッテいるみたいだ。

 自覚できる程だ、人カラ見たら相当だロうな。


「渡……」


 グリガ不安げニ見つめてくる。

 ああ、ソンナ目で見ないでくレ……。

 クビヲシメタクナル……。

お読みいただきありがとうございました。

ぶっくま、感想いただけると喜びます。

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