表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蹴音  作者: footballwriter7
1/1

 7月28日。今日も暑い日が続いている。

 東北の梅雨明けが宣言され,街は夏を迎えたうきうきとした雰囲気で溢れている。

 特に子どもたちは,夏休みを迎えて笑顔満点。

 スタジアムの様子を思い出し,一人で頷いた。素晴らしい笑顔がスタンドの至るところに見えたのだ。それなのに…

 10時からの練習に向かっていた菅原は,信号で止まった車の中から,歩く子どもたちを見ていた。ブルーレ仙台の練習場は,街の中心から外れた,閑静な住宅地の中にある。仙台の中でも洒落た町並みに,天然芝と人工芝のピッチが一面ずつ。いい具合に周囲の森にとけ込んでいるグラウンドに,菅原は向かっていた。


 7月27日。雨の中,ブルーレ仙台は,杜の都に乗り込んできた柏レイクスに完敗した。0−3。怒号が飛び交うスタジアムは,選手にとって本当につらい。菅原は先発するも,後半20分に交代。ボールが足に付かず,3度あった決定機をものにできない。監督の判断は妥当だった。

 オレンジのレプリカユニフォームを着た子どもたちは,この無様な姿を見て,どう思ったのだろう?

 菅原は,交代ボードに光る「11」の光を見ると,下を向いてピッチの外へと出た。

 

 

 


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ