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彼×と猫  作者: 蜜柑
4/5

参、林檎

現代に戻りました。ありゃ?

 長すぎる物思いから覚めた私は、レイ様を見る。

 あれから三年。レイ様をじぃ…、と見ると、少しずつ雰囲気が変わっていっているのがわかる。

 それはレイ様が成長していっているわけで、月日の長さを感じる。

 といっても、レイ様が今何歳で、男なのか女なのかもはっきりわからない。でも、少女を気にしていたあたり、レイ様は男なのだろう。

 


 「へくしっ」



 現在、私はヒトという便利な型をとっている。黒髪の男の姿。

 しかし、聴覚、視覚、嗅覚、脚力などは以前と変わらない。猫の姿より得だ。

 レイ様は、猫の姿の方がいいと言っているが、あくまで私はこの姿が良い。



                   しゃくっ


 見ると、レイ様がどこから取り出したか、林檎を齧っている。

「相変わらず、好きですね、林檎」


                   びくっ


 ばれていないとでも思っていたのか、レイ様はぎくりとする。すかさず最後の攻め。

「あまり食べてばかりでは、太りますよ、レイ様」


                   くるっ


 「別に食べてばっかりってわけじゃっ、そ、そそそそそそっ、それに、もうかじっちゃったしっ、えっ、何、ほ、欲しいわけ!?」

「顔が赤いですよ。あ、そうそう、林檎を食べすぎると顔がもうそれはそれはり……」

「ええええええええええええええええ*#%%&$~~~」


「嘘です」


「ほっ」








 「ですが――」



                   しゃくり。


 私は、'レイ様が手に持つ林檎を’横から齧る。


「は、はひッ!!????」


「太られては困るので」


 


                   ずさささささささっ


 「ちょ、えっ、ええっ!!?お、おまっ」

 「?」


 意味がわからず首をかしげると、数十メートルほど先からレイ様が叫んだ。





「ふ、ふっ、ふさけんなあ~~~~~~~!!!!!!お前少しは常識ってもんをぉ~~~~~~~~~~~~!!!//////////」




☆★☆★☆★☆


 「もうっ、やめてねそーゆーの!!!」

「はぁ・・・」


 よくわからないがレイ様がそういうのならしないでおこう。






                      私は今日、一つ学んだ。    

ありがとうございました。

              蜜柑

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