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9、迷宮の門番

 内心胸を撫でおろした私は、無人の荒野を行くがごとく第二関門を難なくクリアした。さすが重力を操る我が家に伝わる魔法である。子供の頃に真面目に練習に励んで習得した自分自身に大感謝だ。


「やった! こりゃまた楽勝ね〜!」


「成功したのは良いですが、調子こいてハート形のマヌーバなんか描かないでください、お嬢様。シャッターはまだまだございますので」


「わーってるわよ! ちょっとしたファンサービスよ! さーてお次はっと……」


「お嬢様、前!」


「えっ?」


 なんと、大きく口を開けた三枚目のシャッターの向こうから、尋常じゃない勢いの突風が吹いてきたのだ。その発生源はといえば……


「あれは……【アバロン】!?」


 遥か先まで進んだはずの憎たらしい泥棒猫の姿がそこにはあった。


「何でまだそんなところにあんたがいるのよってうがああああああああ!」


 金色の巨大天使の持つ黄金の大剣から噴出する突風を受け、【ラキソベロン】は台風の日の傘のごとく吹き飛ばされた。


「お嬢様! このままでは二枚目のシャッターまで戻されます!」


「だからわーってるっつーの! 全魔動力バーニア逆噴射! 最大出力で!」


「イエスマスター!」


 怒鳴りつける私の横でアロエがてきぱきとレバーを操作する。操縦や重要な魔法などの他の簡単な操作はコパイ側でもある程度行うことが出来るのだ。暇な時は読書したり習字したり折り紙したりしてるけど。


「って全然駄目だわ! 出力不足よ! 何よこのポンコツ!」


「ポンコツなのはお嬢様の頭です!」


「何だと糞メイドコラァ! 表に出んかい、我ェ!」


 私はお嬢様の皮を脱ぎ捨ててヤンキー口調で怒鳴りつけた。


「いえ、だからつい先ほども申し上げましたが、呪文のことをお忘れですか?」


「呪文って……ああっ、そうよね!」


『ウキャキャキャキャキャキャ!』


 私は脳みそを触ったまま、ガッツポーズをしそうになったのでまたもやデバイスが壊れそうな声を上げた。てか何だこのコント。

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