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47、アレ

『占いの館って、あの占い師が超乳国宝級のキ〇グスライムおっぱいで占ってくれるって噂だったやつ?』『俺は超大型台風並みのドデカ乳輪占いって聞いたけど』『バスト占いのうたってT〇CH Winのさる山ハゲの介アワーが初出だっけ?』『母乳占いじゃなかったんですか!?』


 途端にまたもやコメント欄が騒々しくなる。どういう占いだよ!? てかおまえらもう0時近いんだからこんなもんばっか見ずにさっさと寝なさい!


「ちょ、ちょっと何よそんなに怒っちゃって!? 私が一体何したっていうのよ!?」


「それに関してはまだ記憶の箱の中なのか……まあ、いい。お前がうちに来た後、あの占いの館をいかさまのおっぱい占いだの特別料金を払えば中出し占いだと言ってやらせてくれるだのなんだの、更にはここでは言えないようなゲスなことばかりSNSで言いふらしてくれたおかげでうちの評判は最低最悪となり、スパムメールが地獄のように届き、エロCMばかりで溢れかえり、ついには何も悪いことをしていないのに垢BANばかり食らうようになり、事ここに至って止む無く店を畳む羽目になったのだ! この恨み晴らさでおくべきか!」


 ホーリンはまるで人が変わったかのように憎々し気に私への恨みつらみを述べ立てた。


「えーっ!? 私、そんなことしたの!?」


「SNSやる時は身バレする発言は控えないとダメですよ。それにしても都合の悪いことは、皆なかったことにしてしまうんですね、お嬢様……」


『裁判ニナッタラ相手側ノ圧勝間違イナシダナ』


「ち、違うわよ! なんかショッキングな出来事があって、全部忘れちゃっただけよ! 本当なんだってば!」


「『……』」


 いくら訴えても、こちら側の二人ですら信じてくれないものを、ホーリンが受け入れるはずがない。もう少し日ごろの行いが良ければ……とも思うけど、こればっかりは生まれつきだから仕方がない。


「言い残すことはそれだけか、悪役令嬢?」


「ホーリン! 早くアレをやらないと時間がもう無いですわよ!」


 待たされて苛々しているルーランが声を張り上げ会話を遮ってくる。相変わらず余計な奴だが、そういえば「アレ」って一体何のことだ?

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