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42、特殊魔法

「極めて奇怪ですね。おそらくあのお二方は何らかの役割分担があるのかもしれません。例えばあのメメクラゲさんにも特殊魔法能力があり、それを補助的に使用しているとか……」


 思索モードに入ったアロエの両眼が細くなり、鷹の眼のように鋭く光った。


「宝箱の中身を見ることが出来る透視能力とか……もしくは……宝箱そのものを爆発物に変える能力とか……」


 さすがアロエ、色々と考えつくものだ。悪いけど私には何一つ思いつかない。


「あーあ、相手が何の魔法能力を持っているのか、この前行った占いの館の人気占い師みたいな予知能力で簡単に当てることが出来たら世話ないのにねー。もっともどんな内容だったのかはすっかり忘れちゃったけど……」


「それです!」『ソレダ!』


 なんと、私のぼやきに呼応して、アロエとアローゼンが同時に叫んできれいにハモった。


「な、何よ二人とも、どうしたっていうのよ!? 密かにアロアロコンビでも結成したの!?」


「そんなロ〇ンマスクの実家に代々伝わってる杖みたいな名前のユニットは組んでおりません!ですが……えっと……」


『ドッチカトイウトコンビ組ンデ漫才シテルノハアンタ……ジャナクテセンナ様トメイドサンノ方デショ!? トニカク……ソノ……』


 今度はお互いどちらが言うか譲り合っている……というか牽制し合っている様子だ。なんか厄介なことになってきた。


「んもう! マジで時間が無いんだから時計見てやりなさい! アロエ、あんたの方がわずかに早かった気がするからあんたが説明しなさい!」


 私は強引に発言者を決め、話を前に進めた。時間切れで失格だけは勘弁だ。


「大変失礼いたしました、お嬢様。では推測でよければ申し上げますが、あの浮遊物の操縦者の固有魔法は、それこそズバリ、予知能力の可能性が高いです。以前に比べてルーランさんの火球の制御が若干良くなっているのは、こちらの動きを予想しているのかもしれません」


「な、なるへそ!」


 私は驚くとともに、全ての毛が逆立つような感覚に襲われた。厄介すぎる能力だ!

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