神が在る意味
神?
聞きなれない言葉に、耳を疑った私。
『神』と言った人がつづけた。
『間の及ばぬ知恵・知識・力を持つとされる存在の一種で、人間を含む生命やこの世界そのものなどを創り出した存在であるとされることもある。人知を超えた力や運命と関連づけられ、信仰や畏怖の対象となる』
だそうだ。
しかし、私にはそれが理解できなかった。
『人』というものは、分からないことがあっても、決して分からないと負けを認めない。
自分が悪いことをしたとしても、絶対に反省しない。
まぁ、見かけ上、反省の色は見せるのだが。
私は『人』でないから、よくわかる。
そして、だからこそ、理解できなかった。
『神』というものは、人が都合よく勝手に作り出したもの。
私は『神』についての説明を聞いて、こう解釈してしまった。
なぜか。
先も言ったように、人は強情だ。
神というものを作ったのは、人が理屈で説明できないものに理由をつけようとしたため。
そうとしか言いようがない。
さて、話を変えよう。
宇宙が出来たのはなぜですか?
ある、科学者はこういうだろう。
ビッグバンが起きたから。
ビッグバンとはなんですか、と聞けば、それなりの返答がかえってくるだろう。
残念ながら、私は科学者ではないので、何かは分からないが。
じゃあビッグバンはどうして起こったか。
これもそれなりに返答がくる。
しかし、なぜ宇宙があるか。
それを聞くと、科学者は困る。
ビッグバンが起きたから、と言われたら、ビッグバンが起きるような偶然はどうして起こったか。
こう聞き返す。
そうしているうちに、絶対に、人では分からないことが出てくるだろう。
ここで、話が戻る。
『神』の登場。
分からなくなったら、都合のいいことに、
「神がいるから」
と、答えてお終い。
それだけの存在が神。
分からないことがあったら、とりあえず代々物として『神』をおいておく。
昔からそうだった。
神とはそれるかも知れないが、南無妙法蓮華経と唱えるのは、仏を信じて、願いを叶えたいから。
しかし、今はどうだろうか?
科学が発展していき、口を動かして脳を活性化させるから、仏を信じて唱え続けると、長生きしたりできる、とわかった。
神や仏のおかげではない、自分のおかげだ。
神や仏やそれに属すものは、すべて代々物でしかない。
それだけの存在。
それが神。
私の出した結論、いや、そうとしか思えないのがこれだ。